スウェーデン国営放送、グリペンのウクライナ提供条件を調査へ

長期的な取り組みとしてのグリペン提供が動き出した

スウェーデンは、ウクライナの要請に応じて「グリペンの運用評価を行う機会」を提供していますが、スウェーデン国営ラジオによれば、政府はまもなくグリペンの提供条件を調査する予定です。これにより、長期的な取り組みとしてのグリペン提供が進行することになるでしょう。

ウクライナ大統領との会談での発表

ウクライナのゼレンスキー大統領は、8月にスウェーデンを訪問し、クリステルソン首相との会談の後、「戦場では近代的で機敏な最新の歩兵戦闘車が必要とされており、スウェーデンは我々にCV90を無償提供してくれた。さらに車輌を扱うための訓練、スペアパーツの供給、メンテナンスなどでも我々を支援してくれており、この取り組みは今後も継続されるだろう。両国はCV90が非常に効果的なプラットホームであると認識し、さらなる相互協力が互いに利益をもたらすと確信して協力強化に関する意向表明書(LOI)に署名した」と発表しました。

出典:ПРЕЗИДЕНТ Уクライナ
画像出典:ПРЕЗИデント Уクライナ

グリペン提供に関する具体的な報道

ウクライナメディアは、ゼレンスキー大統領の発言から、「CV90の共同生産と保守に関するLOIに署名した」と報じました。しかし、具体的な詳細は不明です。ウクライナ軍が必要とする1,000輌のCV90の共同生産に向けた「長期的な取り組み」であると予想されます。この情報に注目が集まっています。

スウェーデンの国営ラジオは、政府がウクライナへのグリペン提供条件を調査するよう軍に依頼する予定であると報じています。

出典:PRESIDENT OF UKRAINE
画像出典:PRESIDENT OF UKRAINE

ウクライナにおけるグリペンの提供についての解釈

ウクライナはすでにスウェーデンからCV90の提供を受けており、「長期的な取り組み」を進めています。同様に、グリペンの提供も「長期的な取り組み」の一環と考えられます。代替機(もしくは後継機)の都合がつかないまま保有する戦闘機をウクライナに提供するという国は存在しないからです。

資金の面で考えると、スウェーデンが新しい機体を受け取り、ウクライナに提供される機体はスウェーデン空軍の中古のものになる可能性があります。