【政界徒然草】自公の選挙協力に暗雲 参院選兵庫選挙区で自民候補が薄氷勝利


参院選の結果を受け、インタビューに臨む公明党の山口那津男代表=7月21日、東京都新宿区の党本部
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 公明党は先の参院選で最重点区に位置付けた兵庫選挙区(改選数3)を制し、擁立した7選挙区の候補全員が当選を果たした。ただし、肝心の兵庫では安倍晋三首相(自民党総裁)や菅義偉官房長官ら政権幹部が集中的に公明候補を支援した結果、自民候補は最下位の3位当選と薄氷を踏んだ。地元の自民組織にはぬぐいがたい「しこり」が残り、今後の自公の選挙協力にも暗い影を落とした。

 「テレビで自民候補の当選確実が報じられると、公明党本部で歓声が上がった。こんなこと初めてではないか」

 公明幹部は投開票日の21日夜、兵庫の自民候補が3番手で当選圏内に滑り込むことが確実になると、安堵(あんど)した表情でこう語った。

 当時はすでに、トップ当選の日本維新の会の候補に次いで、公明候補の当確が2番手に報じられていた。最後のいすをかけて、自民と立憲民主党の候補が争う構図となっていた。

 公示前の公明の調査では、公明候補は3位に10万票以上の差をつけられ、当選圏外の4位にとどまっていた。党本部は所属国会議員にそれぞれ秘書1人を兵庫に常駐させるよう指示し、支持母体の創価学会が兵庫に動員をかける異例の「兵庫シフト」を敷いたのも、劣勢を挽回するためだった。

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