イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの激しい戦闘を繰り広げています。そのイスラエル軍が、13日に少数の地上部隊をガザに派遣し、作戦を行いました。
これまでの戦闘では地上部隊はガザに入っていなかったため、今回の派遣は本格的な地上侵攻に向けた準備の可能性もあります。状況は一層緊迫していると言えるでしょう。
13日の時点で、イスラエルでは約1,300人、ガザでは約1,800人が亡くなり、合計で3,000人以上の死者が出ています。
イスラエル軍報道官によれば、13日には戦車による支援を受けた歩兵がガザに侵入し、ハマスのロケット弾発射部隊を急襲しました。また、約150人の人質の監禁場所について情報を収集するための侵入でもあったとのことです。
国連は12日の夜、ガザ北部の住民に対し、24時間以内に南部に移動するようイスラエル軍から通告がありました。これにより数千人が北部からの脱出を試みましたが、車両などが空爆され、死傷者が出る事態も発生しています。
一方、ハマス当局は抗戦の意思を崩さず、北部の住民に自宅にとどまるよう呼びかけました。
国際支援機関は、イスラエル軍によるガザの包囲によって支援物資の供給ができない状況が続いており、人道危機の懸念が広がっています。また、エジプトもガザへの避難住民の受け入れに消極的な姿勢を示しています。イスラム過激派が活動するエジプトの北東部シナイ半島は、状況に対処するのに苦慮しているようです。
一方、ヨルダン川西岸では、ガザへの連帯を示すパレスチナ人のデモ隊の一部とイスラエルの治安部隊が銃撃戦となり、パレスチナ側では11人が死亡したと報告されています。
イスラエルとレバノンの国境近くでは、レバノンの民兵組織ヒズボラとイスラエル軍の交戦が続いており、ロイターのビデオカメラマン1人が死亡しました。