北朝鮮、ロシアにコンテナ1000個分の軍事支援 米政府が画像公開

北朝鮮軍が供与したコンテナ

北朝鮮からロシアへの兵器・軍需品の供与に関する衝撃的な情報が米政府より明らかにされました。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が、北朝鮮が9~10月にかけてロシアにコンテナ1000個分以上の兵器や軍需品を提供したことを発表しました。米国はこれらの兵器がウクライナ侵攻に使用される可能性を懸念しています。

北朝鮮からロシアへの軍事支援

ロシアが2022年にウクライナへの全面侵攻を行なって以来、北朝鮮からロシアへの大規模な軍事支援は初めてではないかと考えられています。このような武器取引は、ロシアが常任理事国を務める国連安全保障理事会の制裁決議に違反する行為となります。米政府の発表によれば、北朝鮮は2022年11月にロシアの民間軍事会社である「ワグネル」に兵器を供与していたとされています。

兵器の輸送経路

NSCによると、北朝鮮の北東部にある羅津(ラジン)港で2023年9月7~8日に約300個のコンテナがロシア船籍の船に積み込まれ、それが9月12日に露極東のドゥナイ港に到着しました。その後、コンテナは鉄道でロシア国内を横断し、ウクライナ国境から約290キロの地点にある露南西部チホレツク近くの軍需品の備蓄施設に運ばれました。NSCは、この輸送経路に関する衛星画像も公開しています。

北朝鮮からロシアへの兵器供与の影響

カービー戦略広報調整官は、過去数週間で北朝鮮からロシアへ「コンテナ1000個分以上」の兵器・軍需品が運ばれたと指摘しています。この兵器は、ロシアがウクライナの街を攻撃し、ウクライナの民間人を殺害するために使用される可能性があるとのことです。

一方でカービー戦略広報調整官は、「北朝鮮は見返りに戦闘機や装甲車、先端技術などの供与を求めている」とも述べています。また、ロシアの船が北朝鮮でコンテナを荷揚げしたという情報もあり、「ロシアからの支援物資の輸送の先駆けかもしれない」とも警鐘を鳴らしています。

米政府の対応

米政府は既に制裁を受けている北朝鮮とロシアに対し、兵器供与を阻止するために再三警告を行ってきました。今回の武器供与に対する対応策として、米政府は既存の制裁の履行、追加制裁、武器取引の監視・情報公開を挙げています。しかし、これらの対応策の抑止効果は限定的であるとみられています。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は先月、ロシアのプーチン大統領との首脳会談で「対米共闘」に合意していました。それによると、今回の軍事支援は首脳会談前から進められていた可能性があります。北朝鮮にとって、ロシアからの支援により核・ミサイル能力を向上させる狙いがあると考えられています。

以上が、北朝鮮からロシアへの軍事支援に関する最新情報です。

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ソースリンク: Yahoo!ニュース