米国がイスラエルとハマスの戦闘「中断」を求めた決議案を拒否しました。国連安保理は、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム主義組織ハマスとの衝突を受けて、緊急会合を開催しました。
衝突の収束を目指す決議案
ブラジルが提案した決議案は、人道危機の回避を目指して、イスラエルとハマスの戦闘の「中断」を求めていました。しかし、米国が拒否権を行使し、決議案は否決されました。
採決では、反対票は米国のみであり、日本やフランスなど12か国が賛成し、英国とロシアが棄権しました。決議案では、ハマスによるイスラエルへの攻撃を「凶悪なテロ攻撃」と非難し、全ての人質の即時解放を求めていました。
拒否の理由
米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は、反対した理由について「イスラエルの自衛権に言及していない」と説明しました。この理由から、イスラエル軍によるガザへの地上侵攻の余地を残す狙いがあるとされています。
米国の親イスラエル姿勢が鮮明に
イスラエルとハマスの衝突に関して、米英独仏伊の5か国首脳は「イスラエルへの揺るぎない支持」で一致していましたが、今回の採決で、米国の親イスラエル姿勢がさらに鮮明になりました。
なお、ロシアも16日に停戦を求めた決議案を提出しましたが、この決議案も米国がハマスを明記していないとして反発し、否決されています。
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