クマ討伐隊「パートに命かけられない」OSO越えクマも【詳細版】

クマの駆除についてのクレームが全国で問題となっています。ハンターの男性は、報酬や自治体の支援が不十分であることに対し、「命がけでそんな馬鹿げたことをやってられるか」と苦言を呈しています。

■「野生生物と社会」学会…緊急声明を発表

秋田県大館市では、クマがカキの木の上で食事をしていることが目撃されました。2頭のクマは20時間以上も登り降りを繰り返しており、爆竹を鳴らした後に姿を消しました。クマの被害は過去最悪のペースで広がっており、自治体は対策に追われています。しかし、自治体には駆除に関して抗議の電話やメールが寄せられている問題があります。

この問題について、「野生生物と社会」学会は緊急声明を発表しました。「クマ類は人との軋轢が大きく、一定数の捕獲は欠かせません。関係者への配慮のない電話や執拗なクレームは、クマとの共存を妨げる結果を招きます」と述べています。

■“命がけのボランティア”複雑な胸の内

クマと真剣に向き合っているハンターたちも複雑な思いを抱いています。後藤勲支部長(80)は、「ハンターの立場をきちんと理解してもらわないといけない」と話しています。彼は北海道の標茶町で牛66頭を襲ったクマ「OSO18」を追っていましたが、OSO18を駆除した際にも苦情が殺到しました。

後藤支部長は、「クマを撃ったことによって誹謗中傷が起きるなんてばかげた話はない。私たちは共存は不可能だと思っている。このまま放っておけば、共存どころか大問題になる。人間がクマの生息地に入る時代が来るかもしれない。私たちはクマが可哀想だと思うけど、被害を受けた人やその家族についてどう思っているのか考えてほしい。自分たちが広い土地を持ってクマを管理するなら、誰もクマを殺さないだろう。しかし、それは現実的ではないので、やむを得ない」と語っています。

ハンターたちは「命がけのボランティア」とも呼ばれています。国や自治体からの支援が不十分なため、彼らは自らの命をかけてクマと戦っているのです。

この記事のソースリンク: 日本ニュース24時間