東京・江東区長選の構図固まる 自民と都民ファ共闘 元都部長の大久保朋果氏が出馬表明

東京都江東区長選に向けて、構図が固まりつつあります。自民党と都民ファーストの共闘により、元東京都政策企画局政策担当部長の大久保朋果氏が無所属で立候補を表明しました。大久保氏への推薦は自民党、公明党、都民ファーストの会からも出ています。一方、立憲民主党や共産党などが支持する江東区議の酒井菜摘氏との対決となる見通しです。

小池知事の影響力

大久保氏は、都庁での30年のキャリアを持ち、小池百合子知事から多くを学んできたと語りました。白いジャケットと緑色のインナーを着た大久保氏は、福祉行政の経験から、育児や介護政策の推進を訴えました。「政治的には全くの素人であるからこそ、しがらみのない立場で区政を前進させることができる」と強調しました。ただし、会見場には都民ファーストの都議も控えており、大久保氏も「(出馬にあたって)知事と相談した」と小池色を隠さなかったそうです。

公職選挙法違反事件の影響

江東区長選では、前区長の木村弥生氏の辞職に伴い、各党とも候補者選びに苦戦しました。特に自民党は、同事件に関与した柿沢未途元法務副大臣を抱え、逆風が予想されました。山崎一輝元都議の再出馬も取り沙汰されましたが、党勢の現状から許されませんでした。

しかし、都連会長の萩生田光一政調会長が小池知事と会談し、直接調整を行いました。都民ファーストとの共闘には党内からも反発がありますが、「地方選で連敗し、これ以上の敗北は許されない。知事選を見据えて小池知事には貸しを作ったということだ」という声も聞かれました。

知事選までの展望

この結果、都民ファーストも自公との連携を受け入れる方向に舵を切りました。小池知事が候補者をまとめ、都民ファーストが主導する形で選挙戦を進める予定です。しかし、党内からは自民との共闘に不満の声もあります。「選挙で戦ってきた自民となぜ一緒にやらなければならないのか」という意見もありますが、小池知事は来夏の都知事選までを含めて全体の戦略を考えている様子です。

一方、立憲民主党などは、公職選挙法違反事件を追及する形で選挙戦を戦いたいと考えています。そのため、自民党と都民ファーストが手を組んだとしても、区民の政治不信は簡単に払拭されないでしょう。

すでに元国税庁職員の猪野隆氏も無所属での立候補を表明しており、江東区長選は一気に盛り上がりを見せています。

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