京アニ事件の量刑審理が開始、「類例ない」と検察、弁護人は「重大判断覚悟を」

京都アニメーション放火殺人事件

36人が亡くなった2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、被告の青葉真司さん(45)の量刑審理が行われました。検察側は「類例のない、凄惨な大量放火殺人事件です。被害の重さや犯行の計画性、遺族の処罰感情などを重視すべきです」と主張しました。一方、弁護側は「死刑の可能性もあります。重大な判断が求められます」と訴えました。

事件の概要

青葉真司被告

2019年、京都アニメーション放火殺人事件で36人が亡くなりました。この事件で青葉真司さんが殺人などの罪に問われ、裁判が行われています。27日の公判では、量刑の審理が始まりました。

検察側の主張

検察側は今回の事件が青葉被告の「筋違いの恨みによる復讐」であることを改めて強調しました。量刑の際に重視すべき点として、「被害者の肉体的な苦痛や恐怖、絶望感、負傷者の後遺症や自責の念、遺族の絶望感や喪失感」などを挙げました。また、ガソリンを使った計画的な犯行の危険性や残虐性も考慮すべきだと主張しました。

弁護側の主張

一方、弁護側は憲法で残虐な刑罰を禁じる規定があることを紹介した上で、「青葉被告に対して死刑を求刑することが残虐な刑罰かどうかを考慮してください」と指摘しました。また、将来的に行われる被害者や遺族の意見陳述は「裁判の証拠ではない」と強調しました。そして、「多くの悲しみや怒り、やりきれなさに触れると、裁判員の方々が感情的になり、これまでの証拠の認識が曲がってしまうことを懸念しています」と述べました。

まとめ

京都アニメーション放火殺人事件の量刑審理が行われました。検察側は凄惨な大量放火殺人事件として重大性を主張し、弁護側は憲法に基づく取り扱いの慎重さを訴えました。被害者や遺族の意見も今後聞かれる予定です。この事件の結末について、世間は注目しています。

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