「頂き女子りりちゃん」の反省と涙の最終陳述【裁判担当記者の取材メモ】

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マッチングアプリで知り合った男性から現金1065万円をだまし取る詐欺の罪で裁かれている大学生、家田美空被告の最終陳述が行われました。この事件は、「頂き女子りりちゃん」として知られる渡邊真衣被告らのマニュアルを使用して行われたものでした。

家田美空被告の反省と謝罪

名古屋市中区の大学生、家田美空被告は21歳です。家田被告は裁判官から「最後に述べたいことはありますか?」と問われ、「あります。被告人質問では自分の思っていること、傷つけた人への気持ちを十分に話せなかったので、訂正と追加でお話したいと思います」と述べ、ノートを手に涙を流しながら次のように語りました。

確かに「りりちゃん」は私を救ってくれていた

「今回やってしまったことには変わりはないし、言い訳をして情状酌量を求めるより、私がどう反省し、今回犯した罪に向き合ったかについて伝えたいと思います。まずは、被害者の方々に深くお詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした。マニュアルに従って行動しただけで、犯罪をしている実感はありませんでした。しかし、今は先ほど述べたように言い訳ではなく、逮捕されてからのこの200日間、どのように反省したのか伝えたいと思います」

「確かにりりちゃんは私を救ってくれていました。私は公認会計士を目指す学生で、先生と呼ばれる資格に憧れる女の子です。もし自覚があれば、もし頭を一度冷静に保っていれば、正しい行いかどうかを考えていれば、りりちゃんの魔法に引っかからずに、頂き女子となることもなかったのかもしれません」

頂いた以上のお金を支払うことに…

「公認会計士を目指し、忙しくても毎週50時間勉強していました。頂き女子としてお金を集め、投資に回し、将来の開業資金にすることが、成功への最短ルートだと考えていました。しかし結果的には、とても遠回りな道をたどりました。頂いた以上のお金を支払うことになってしまいました」

「しかし、この半年以上に私は多くのことに気づきました。特に素晴らしい3つのことです。1つ目は、私は決して孤独ではなかったということ。2つ目は、行動の主語を『自分』ではなく『相手』や『私たち』のことを考えること。そして3つ目は、男性は敵ではないということです」

「逮捕されることで、私は大学を除籍になるかもしれないし、公認会計士の資格が取得できないかもしれないと思いました。大切な人に捨てられるかもしれないとも思いました。しかし、それはすべて予想外の結末でした。私が捨てられると思っていた大切な方は、クールであまり笑ってくれないし、外出することもありませんでした。だから、少なくとも私よりは私のことを思ってくれていないと思っていました」

「しかし、私が逮捕されたことによって、それは間違いだったと気づきました。弁護士さんを通じて『あなたの味方』『あなたに執行猶予をつけるために何でもする』と言ってくれたと聞きました。本当に嬉しかったです」

このように、家田美空被告は反省の意を示し、被害者への謝罪の言葉を述べました。裁判の結末が待たれる中、被告の心の変化が伝わってきました。


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