松野官房長官の辞任に地元「正直ショック」…会社員時代はCM制作に没頭、お金に「クリーンなイメージだった」

松野氏のポスター

千葉県市原市の衆院千葉3区の松野博一衆院議員(61)が、自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる裏金化疑惑を受け、14日に官房長官を辞任しました。地元では、松野氏に対する落胆と憤りが広がっています。多くの支援者が「正直で大衆的なイメージの政治家だったのに」と語っています。

地元の落胆と憤り

千葉県市原市には、松野氏のポスターが所々に貼られています。地元の派遣社員の男性(81)は「本人の説明が足りない。(松野氏は)おとなしいようだが頭が切れて、期待していたのに」と嘆いています。

松野氏は、直近5年間で1000万円超のキックバック(還流)を受け、政治資金収支報告書に記載していない疑いが浮上しています。同市の会社員(44)は「千葉の政治家が不祥事を起こしたとすれば恥ずかしいし、あきれる」と話しています。

異色の経歴と信頼感

松野氏は、木更津市出身で、日用品大手の「ライオン」に入社後、松下政経塾を経て政界入りした異色の経歴を持っています。会社員時代にはテレビCMの制作に没頭していたとされています。2000年に初当選し、堅実な仕事ぶりで知られていました。岸田政権では21年10月から官房長官を務めていました。

長く支援してきた地元市議は「お金にクリーンなイメージだったので正直ショックだ」と肩を落としています。

千葉県の「政治とカネ」の不祥事

千葉県では、「政治とカネ」の不祥事が相次いでいます。9月には、洋上風力発電をめぐる汚職事件で、衆院千葉9区から出馬していた秋本真利衆院議員(自民党を離党)が受託収賄罪などで起訴されました。地元の女子大学生(20)は「千葉の印象が悪くなる」とため息をついています。

自民党のベテラン県議は「松野氏ら安倍派の疑惑が噴出し、これから自民はどうなるのか」と動揺を隠せません。立憲民主党の奥野総一郎県連代表は、「官房長官が説明責任を果たさないのはあり得ない。『自民1強』の緩みの結果だ」と批判しています。

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