「腐ったマフィン」問題、食中毒ではなかったが体調不良の原因は?

アートイベント「デザインフェスタ」で販売されたマフィンが腐った状態で販売され、自主回収と返金対応が行われました。販売者は目黒区保健所から「食中毒と断定できないとの調査結果の説明」を受けたと公式サイトで明かしました。しかし、マフィンを食べた人々からは体調不良の報告があります。ではなぜ体調不良が起きたのでしょうか。

検体からは「食中毒菌及びウィルスが検出されなかった」

販売者によると、調査結果によれば、食中毒菌及びウィルスは検出されなかったそうです。目黒保健所の担当者も、体調不良を訴えた10人のうち、腐っていたかどうかの基準はなかったが、マフィンの見た目はおかしくなかったと語っています。

マフィンが自主回収された際には重篤な健康被害や死亡の原因となる可能性があるとされ、話題となりました。ただし、目黒保健所は健康被害があるものの、多くはその分類に当てはまり、厚労省のリコール検索サイトにも多くの分類があるとしています。

「腐っている状態だが食中毒の原因菌が存在しない」場合とは

マフィンは腐っている可能性があったものの、食中毒の原因となる菌は発見されませんでした。管理栄養士の成田崇信さんによれば、腐っている状況は食品の中で微生物が大量に繁殖した状態で、悪臭や臭いが発生することを指します。一方、食中毒の原因菌はあまり悪臭や酸味を発さないことが多いそうです。

マフィンが腐っていた可能性はあるものの、体調不良の原因は心因性のものと考えられます。成田さんによれば、腐っているものを食べたことによる心因性の体調不良や、細菌がつくり出した成分が通常よりも多い場合にも体調不良が起こる可能性があるとのことです。

さて、腐ったマフィン問題の真相はまだ明らかになっていません。食中毒ではなかったとはいえ、食品の安全性には十分な注意が必要です。

参照リンク: 日本ニュース24時間