クジラ「淀ちゃん」の処理費用、大阪市の予想を超える額に!市長らが増額要求に応じる

今年1月、大阪湾に迷い込んだクジラ「淀ちゃん」の死体の処理費用が、大阪市の試算をはるかに上回っていたことが明らかになりました。読売新聞の情報公開請求によると、処理費用は8019万円であり、市の試算の2倍以上だったとのことです。市の担当部署は、金額を業者と合意する際に市長ら特別職に報告せず、業者側の増額要求に応じていました。

マッコウクジラ「淀ちゃん」を船で運搬、紀伊水道沖の海中に沈める

マッコウクジラ「淀ちゃん」は1月9日に大阪市の淀川河口付近で発見され、その後、死亡が確認されました。大阪港湾局は船の航行に影響が出ないよう、クジラの死体を紀伊水道沖の海中に沈めることを決定しました。

同局は海運業者に処理を依頼し、クジラの内部のガスを抜いた後、引き船2隻で土砂運搬船に積み込み、紀伊水道沖に投下しました。この作業は大阪港出発から戻るまでに1日を要しました。

「特殊で緊急」業者の要求に応じる

大阪港湾局は後払いという形で処理費用を支払い、業者との契約は「特名随意契約」によるものでした。業者との間で金額の協議が行われ、発注者である市の基準に基づいて決めることとなっていました。

しかし、業者はクジラの処理が特殊で緊急性があると主張し、引き船の作業費についてはエンジントラブルを起こした船の救助事例を参考にした上で、見積もり金額から除外しました。その結果、総額は8625万円となり、市の試算とは2倍以上の開きがあることが判明しました。

同局は業者の主張を受け入れることはありませんでしたが、業者は新たに大阪港での作業を引き受けるハーバータグの料金を充てるべきだと主張しました。ハーバータグは高度な技術が必要とされるため、時間あたりの料金が高く設定されています。

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