羽田空港での航空事故の指示 海保機の認識焦点に

世界有数の過密空港である羽田空港で、日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突した事故が発生しました。国土交通省は、この事故に関する交信記録を公表しました。交信には大きな問題はないようですが、海上保安庁の航空機が滑走路まで進んで衝突したことが注目されています。

管制官の指示と海保機の認識

羽田空港では滑走路ごとに管制官が割り当てられ、航空機に対して指示や許可を英語で与えています。事故が起きたC滑走路では、2人の管制官が両機に指示を出していました。

交信記録によると、管制官は海上保安庁の航空機に対して「1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください」と指示しました。海上保安庁の機長は「滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう」と回答しました。その後、海上保安庁の航空機は滑走路に進入し、日本航空機と衝突しました。

海上保安庁のボイスレコーダーを検証

元日本航空機長の土井厚氏によると、一般的に離陸する航空機は緊急時にも余裕を持って停止できるように滑走路全体を使用しますが、海上保安庁の航空機はC5という滑走路の途中から離陸する「ショートフィールドテークオフ(短距離離陸)」を要求していた可能性があります。土井氏は、「海上保安庁の航空機は早めに離陸したかったのかもしれない」と分析しています。

さらに、土井氏は海上保安庁の機長が「1番目」と復唱していたことについて、管制官は離陸の順番が1番目であることを伝えていたが、「海上保安庁の機長は1番目と復唱しており、急いでいたために1番目と言われたら入っても良いと誤解した可能性がある」と推測しています。

この事故は一つの間違いだけではなく、さまざまな要因が絡み合って発生したと土井氏は述べています。今後、海上保安庁のボイスレコーダーがあれば、検証される必要があるでしょう。

Source link: 日本ニュース24時間