仙台「正論」懇話会の第57回講演会が5日、仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で開かれ、元海将で金沢工業大虎ノ門大学院教授の伊藤俊幸氏が「自衛隊明記の憲法改正が必要な理由」と題して講演した。
伊藤氏は、韓国が破棄を決定した軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、韓国軍側は協定の維持を望んだものの、「北朝鮮への脅威の認識の違いから政府が無視し、安全保障体制を自ら崩した」と指摘した。一方で「日本が取るミサイル対処に影響はない」と分析した。
現在の自衛隊をめぐる課題として、隊員が殉職した場合の遺族への恩給制度がなく、海外での過失犯を罰する法制度もない点などを挙げ、状況を変えるために「三権から独立したものとして自衛隊を憲法に明記し、新たな関連法をつくるべきだ」と語った。