韓国社会を蝕む「見栄」と高級外車の深い関係

韓国では、少子化が深刻化していますが、その背景の一つとして「見栄文化」が挙げられています。人との比較の中で、周囲からどう見られるかを過度に気にする社会風潮は、収入に見合わない高級車の購入や、高額な結婚・出産への忌避感を生み出す一因となっているようです。

小学5年生の娘の一言で高級外車を購入?!

40代前半の私の親戚は最近、年収を超える価格のドイツ製高級車を購入しました。彼は「娘が“友達はみんな外車なのに、パパだけ国産車だから恥ずかしい”と言ったのがきっかけだった」と語っています。「娘が学校で肩身の狭い思いをするのが嫌だった」という彼の言葉からは、韓国社会に根強く残る「見栄」の意識が垣間見えます。

あなたの見栄度は?「見栄指数」が話題に

韓国では最近、「見栄指数」という言葉がインターネット上で流行しています。これは、車の価格を月収の6ヶ月分で割った数値で、自分の見栄度を測ることができるというものです。例えば、月収500万ウォンの人が3000万ウォンの車を購入すれば「普通」、6000万ウォンなら「ちょっと見栄っ張り」、7500万ウォンを超えると「見栄炸裂」と判定されます。

韓国社会を蝕む「見栄」と高級外車の深い関係

車から降りる時に感じる優越感「下車感」

自動車関連のインターネット用語で「下車感(ハチャガム)」という言葉も登場しました。これは、車から降りる時に周囲から羨望の眼差しを集めることで感じる満足感を表す言葉です。数億ウォンのスーパーカーともなれば、その「下車感」は「極上」と表現されることもあるそうです。

韓国はベントレー世界5位!自動車に見る「見栄文化」

韓国人の自動車に対する「見栄文化」は、統計データからも伺えます。英国の高級車ブランド・ベントレーの2023年の世界販売台数では、韓国がアジア1位、世界5位を記録しました。また、マイバッハは中国に次いで世界2位、BMWも世界5位以内に入るなど、韓国における高級車の販売台数は非常に高い水準にあります。

韓国では、自動車は単なる移動手段ではなく、社会的地位や経済力を示すステータスシンボルとしての側面が強いと言えるでしょう。インターネット上では「自動車階級図」といったランク付けも流行しており、自動車に対する関心の高さが伺えます。

まとめ

韓国社会に根付く「見栄文化」は、高級車の購入や高額な結婚・出産へのプレッシャーを生み出すなど、人々の行動や価値観に大きな影響を与えています。