2023年1月19日、東京都狛江市で90歳の女性が殺害された強盗殺人事件。犯人グループは、狛江市の女性宅に宅配業者を装い侵入し、抵抗できない女性を一方的に暴行、腕時計3本などを奪い、死亡させた。いわゆる「闇バイト」関連では「初めて死者が出た」として、世間に大きな衝撃を与えた事件だ。
この事件で、実行役でリーダーをつとめた永田陸人被告(23)の裁判員裁判の第3回公判が10月23日、東京地裁立川支部で開かれ、衝撃の事実が明らかになった。
「本件は2018年11月から2020年6月の間に、60億円を超えるとされる被害をもたらした“ルフィ事件”のうちの一件で、永田被告は6つの事件にかかわったとして起訴されています。狛江の事件では、女性が殺害される前日、永田被告らが使っていたとされるスマートフォンにグループチャットでのやりとりが記録されており、指示役からの『明日案件があります。狛江2時』『地下に金がある』といった内容のほか、『老人を殴れますか』といった文言が残っていたといいます。
この事件で被害女性は、永田被告らの犯人グループにバールで殴られて死亡しています。それは凄惨を極めるものだったようですが、23日の公判で、なんと死亡した女性が『人違いだった』と永田被告が証言したのです」(事件担当記者)
東京新聞によれば、永田被告は女性が現金の保管場所を言わなかったことから、指示役に「本当にカネのありかを知っているんですか」と、女性の写真を撮って送信。「キム」と名乗る指示役は、写真を確認し「あちゃー。人違いですね」と笑いながら答えたという。
この話が報じられると、X上には、怒りの声が殺到した。
《……人違い? 違ってなくても凶悪すぎる…90年生きて、無惨な最期をむかえた人生、死をもっても許されない》
《人の心を持ってたら、90歳の老人をバールで殴ることはしない。つまりこいつら人の心を持ってないから自分らの利益のためなら何でもやる鬼畜》
《あちゃーって人の命をどう思っているのか腹が立ってしょうがないです》
あまりに理不尽で身勝手な犯行に、憤る声が多数、あがっている。
「翌24日におこなわれた裁判で、検察側は永田陸人被告に無期懲役を求刑。弁護側は有期の懲役刑を求めて結審しました。
最終意見陳述で、永田被告は『私が責任を果たすには死刑がいちばんふさわしい。被害者や遺族の気持ちを考え、極刑にしてください』と声を震わせながら語ったそうです」(前出・事件担当記者)
どんな反省の弁を口にしても、女性の命は戻ってこない。