自民の演説会場壇上に引退した維新前職の足立氏が…衆院選大阪9区は仁義なき戦い


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■5新人の争い

「極めて厳しい選挙だ。まだまだ票が足りない」。首相は茨木市で自民新人の東田淳平氏(41)の応援演説に臨み、支持を呼びかけた。経済対策や自民の派閥パーティー収入不記載事件を受けた政治改革などを訴えた。

大阪9区は維新衆院議員だった足立康史氏の政界引退を受け、5新人が争っている。維新新人の萩原佳氏(47)と東田氏が激しく競り合い、残る3人が追う展開だ。首相はこの日、大阪7区(吹田市、摂津市)と8区(豊中市、池田市)にも足を運んだ。

自民は令和3年の前回選で維新に15小選挙区で全敗した大阪を重点区と位置付ける。首相は20、21両日にも訪れ、ほかに閣僚経験者らが続々と現地に入っている。

維新の母体である地域政党「大阪維新の会」の横山英幸幹事長(大阪市長)は24日の記者会見で「向こう側の緊迫感(の表れ)だ」と述べ、表情を引き締めた。

■失速の「震源地」

前回選で躍進した維新にとって、大阪9区は失速をもたらした「震源地」の一つだ。3月告示の茨木市長選では候補を擁立できず、不戦敗。8月の箕面市長選では大阪維新の現職が新人に敗れた。

足立氏は、交流サイト(SNS)で不適切な投稿をしたとして党員資格停止処分を受け、衆院選で公認を得られず引退を決めた。

萩原氏の公認発表は衆院解散前日の今月8日。他候補に比べて出遅れる中、陣営は「現役世代への投資」を掲げ、社会保険料引き下げや子育て費用無償化などを訴える。24日の自民演説会場で足立氏はマイクこそ握らなかったが、軋轢(あつれき)が影響して維新支持層が割れる可能性もある。

ほかに社民党新人の長崎由美子氏(68)、参政党新人の片岡真氏(33)、無所属新人の磯部和哉氏(52)も支持拡大に動いている。(沢田大典)



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