石井紘基氏の遺志を継ぐ、泉房穂氏の新たな挑戦
元明石市長、そして衆議院議員も務めた泉房穂氏が、師と仰ぐ石井紘基氏への想いを込めた新書『わが恩師 石井紘基が見破った 官僚国家 日本の闇』を出版しました。石井氏の没後22年、その鋭い洞察力は今もなお私たちに重要な示唆を与え続けています。
「石井紘基」という存在：日本の未来を見据える眼差し
石井紘基氏
石井氏は、他の国会議員とは一線を画す、深い思想と行動力を持つ政治家でした。ソ連という国家システムの矛盾と暴力性を肌で感じ、そしてその構造が日本にも存在することに強い危機感を抱いていたのです。
彼の死は、現代のプーチン政権下で続く、体制にとって不都合な人物の排除を彷彿とさせます。まるで国家システム全体が「石井紘基という存在は危険だ」と判断し、排除したかのように。
民営化の真意：官僚支配を強める巧妙な策略
石井氏が強く反対していた政策の一つに「民営化」があります。彼は、特殊法人などを民営化することで、国政調査権の範囲外となり、官僚のやりたい放題になる未来を予見していました。そして、それは現実のものとなってしまいました。
経済学者・安冨歩氏が指摘する、日本の官僚システムの闇
東京大学名誉教授の経済学者である安冨歩氏は、石井氏の視点に深く共感し、その先見性を高く評価しています。
戦後、GHQの介入によって財閥、宮廷、軍隊が解体され、日本に残ったのは強大な権力を持つ官僚システムだけでした。アメリカは、官僚中心のシステムを構築することで、間接的に日本を支配しようと目論んでいたのかもしれません。
国民の目に見えないところで、複雑怪奇な官僚システムが構築され、官制経済という名の国民搾取構造が完成しました。本来、民営化とは、このような官僚システムを解体し、市場原理を導入することで、国民生活を向上させるための改革です。
しかし、日本で実行された民営化は、官僚にとって都合の良いように利用され、国民の財産を私物化する手段と化してしまったのです。
石井紘基氏の遺志を胸に、日本の未来を創造する
石井氏の警告は、今もなお私たちに重要な教訓を与えてくれます。複雑化する社会の中で、何が真実であり、誰が国民のために活動しているのかを見極めることが、より一層重要になっています。
膨大な資料に囲まれる石井紘基氏
泉氏は、師である石井氏の遺志を受け継ぎ、日本の未来のために活動を続けています。彼の著書『わが恩師 石井紘基が見破った 官僚国家 日本の闇』は、私たち一人ひとりが日本の現状と未来について深く考えるきっかけを与えてくれるでしょう。
