韓国で、軍服姿の男性が兵舎らしき場所でライブ配信を行う姿が拡散され、波紋を呼んでいます。
デジタル迷彩服の男性がTikTokライブ配信…視聴者からは「館内を映して」
問題となっているのは、韓国の掲示板サイトなどに投稿された「リアルタイム陸軍近況」というタイトルのスクリーンショット。2011年から導入されたデジタル迷彩柄の軍服を着た男性が、TikTokでライブ配信を行っている様子が捉えられています。
男性は視聴者に向かって敬礼のポーズを取る場面もあり、視聴者からは「館内を回って様子を映してくれ」「ニュースに出てよ」といったコメントが寄せられました。
「保安事項なのに全世界に生中継？」と批判殺到…一方で「米軍は訓練風景をSNS投稿してるのに」の声も
この配信を見たネットユーザーからは、「携帯電話の使用は認められても、リアルタイム配信はやりすぎ」「軍隊の様子は保安事項なのに、全世界に生中継するとは」「真面目にやっている人が悪く言われる」「除隊間際の兵長かもしれないが、保安レベルがヤバい」など、批判的な声が殺到しています。
一方で、「部屋のインテリアを軍の生活施設に似せていただけでは？」「でっち上げの可能性もある」と、配信の真偽を疑う声も。さらに、「米軍は訓練中にインスタグラムやTikTokに投稿しているのに、韓国だけ厳しすぎる」といった意見も上がっています。
韓国軍関係者「動画の内容だけでは判断できない…演出の可能性も」
韓国軍関係者は、問題の動画について「男性のいる場所が軍部隊かどうかは断定できない。演出のためのセットの可能性もあり、確認が難しい」とコメント。
韓国国防部は2020年7月より、兵士の平日の勤務終了後および休日の携帯電話の所持・使用を認める「兵の携帯電話使用政策」を施行しています。しかし、軍事施設の撮影・描写・録音などを禁じる法律に基づき、部隊内でのカメラ機能の使用は禁止されています。
そのため、今回のライブ配信が部隊内部で行われたとすれば、保安規定違反に当たる可能性があります。
兵士による携帯電話使用規則違反は後を絶たず…
国防部によると、2023年7～12月に摘発された兵士による携帯電話使用規則違反は617件に上り、部隊内を撮影してSNSに投稿するケースや、保安アプリの無断解除、違法賭博、わいせつ画像の撮影・投稿などが後を絶ちません。
今回の件は、兵士の携帯電話使用に関する規則や保安意識の徹底が改めて問われる事態となりました。
