「オレオレ詐欺なんて昔だったら絶対やりません」今のヤクザは“仁義なき詐欺集団”…日本初の女ヤクザ・西村まこ(58)が「ヤクザ業界」と手を切った理由


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 日本最初の女ヤクザだった彼女はなぜ廃業したのか? そして更生を決意させた「ある恩人」の存在とは?(全6回の3回目/ 最初 から読む)

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「詐欺と泥棒はあかんでしょ!」

西村まこ(以下、西村) でも戻ったときの組は単なる詐欺集団になっていたんですよね。会長も姐さんも「電気代が払えない」とかつまらないウソをついて金をせびってくるんです。ほかにも「講」(頼母子講のこと。メンバーから集金し、くじなどで決めた当選者に給付する)という名目で金を集めたのに、会長が取って終わりとか。いくらヤクザでも身内からお金を奪うのは一線越えているでしょう。

――あらゆる悪事をやってきたまこさんといえど、許せないラインがあるんですね。

西村 昔のヤクザはカタギに迷惑をかけず、むしろ相談に乗ったりしていたのに、今は逆にカタギをだますようになってしまいました。オレオレ詐欺なんて、昔のヤクザだったら絶対やりませんよ。詐欺と泥棒はあかんでしょ! 自分の線引きとして、真面目なカタギからお金をだまし取るとか仲間をだますのは絶対ダメですね。だからこそ、自分が昔あこがれた会長はもういないんだとがっかりしました。

大恩人・竹垣会長との出会い

西村 ヤクザを辞めて解体の仕事をしていた頃、ヤクザをテーマにしたクイズ番組に出演することになりました。そこでの共演をきっかけに竹垣会長と知り合い、「五仁會」の活動に試しに参加してみました。竹垣会長も元ヤクザで、四代目山口組・竹中正久の側近だったほどの大物です。そんな人が地域の清掃活動に額に汗して取り組んで、市民の皆さんに慕われているんです。「この人はすごい! この人についていきたい!」と感じました。

 私はヤクザを辞めたとはいえ、アウトローとカタギの中間にいるような状態が続いていました。でも竹垣会長と出会ったことで、「この人のようになりたい」と思い、「五仁會」に加わりました。私がこの活動を始めてから2~3年になりますが、人生で今が一番充実しています。

――どんなところにやりがいを感じますか?



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