高市早苗首相による台湾有事に関する「存立危機事態」答弁をきっかけに、冷え込む日中関係。日本経済にも深刻な影響が出るなか、経団連前会長と経済同友会元代表幹事の2人が「 週刊文春 」の取材に答えた。
財界の重鎮は「そんなに混乱が続くわけではない」「カッカせずに大人に」
12月6日に起こった、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射問題。これを巡る両国の応酬が続いている。徐々にエスカレートする日中関係悪化の余波は、経済にも暗い影を落とす。渡航自粛による日本の経済損失は約1.8兆円に上るとの試算もあるが、財界の重鎮は現状をどう考えているのか。経団連前会長で、住友化学相談役の十倉雅和氏は両国の関係についてこう語る。
「日本と中国は経済において一衣帯水の関係にある。政治・経済あらゆるレベルで粘り強く交流を絶やさないことが重要になってくる。僕はそんなに混乱が続くわけではないと思っています」
経済同友会の元代表幹事で、東京電力ホールディングス会長の小林喜光氏は高市首相が採るべき姿勢をこう語る。
「(高市首相は)ロマンをもって政治に取り組もうとしている。強気で取り組むのも一つの方法ではあるけどね。冷静に対応することです。カッカせずに大人になるということですね」
そう言って、中国に対して冷静に対処することを求める両氏。ただ、中国はフェイク情報を含む、様々な情報戦を仕掛けてきているのだ――。
配信中の「 週刊文春 電子版 」並びに12月18日(木)発売の「週刊文春」では、中国側が流している「台湾から高市首相が賄賂を受け取っている」というニセ文書、小泉進次郎防衛相が発信する情報がデマであるかのように描いたイラスト、中国メディアが「デマ」と報じた浜崎あゆみの無観客公演の真相、安倍晋三元首相の外交ブレーンから高市首相への助言などについて、詳しく報じている。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年12月25日号






