【地面師の巧妙な罠】6億5000万円が消えた!偽造印鑑証明書で発覚した悪夢の不動産取引

Netflix話題の「地面師」とは?

Netflixで話題のドキュメンタリー「地面師たち」は、巧妙な手口で他人の土地をだまし取る犯罪集団「地面師」の実態に迫った作品だ。終戦直後から暗躍してきた地面師たちは、近年、さらに巧妙化し、警察や不動産業界を翻弄している。

今回は、ノンフィクション作家・森功氏の著書『地面師』を参考に、実際に起きた地面師事件の一部始終を紹介しよう。

6億5000万円の土地取引、その裏で

2015年、不動産会社を経営する「地道」さんは、東京都内の好立地にある土地の購入話を持ちかけられた。売主は高齢の女性「呉」さんと名乗り、代理人を「山口」という男が務めていた。

[【地面師の巧妙な罠】6億5000万円が消えた!偽造印鑑証明書で発覚した悪夢の不動産取引

Photo by gettyimages](https://news.yahoo.co.jp/articles/4ef152d6612151ca26771ef047022c03685476cb/images/000)

取引は、弁護士法人「諸永総合法律事務所」の事務員「吉永」を通して行われることになった。地道さんは、吉永から提示された書類に不審な点を感じながらも、6億5000万円もの大金を支払い、取引は成立したかに見えた。

所有権移転ができない…発覚した驚愕の事実

しかし、いざ法務局に所有権移転の登記申請をしようとすると、受け付けてもらえない。なんと、取引に使われた呉さんの印鑑証明書が偽造されていたのだ。

[【地面師の巧妙な罠】6億5000万円が消えた!偽造印鑑証明書で発覚した悪夢の不動産取引

Photo by gettyimages](https://news.yahoo.co.jp/articles/4ef152d6612151ca26771ef047022c03685476cb/images/001)

慌てて吉永に連絡を取るも、要領を得ない。山口と呉とも連絡が取れなくなり、地道さんは自分が地面師の被害に遭ったことを悟る。

巧妙化する地面師の手口、その対策とは

地面師は、綿密な計画と巧妙な演技で、ターゲットを騙す。近年では、偽造技術の向上や情報収集能力の高さから、その手口はさらに巧妙化している。

専門家の意見

不動産取引に詳しい弁護士のA氏は、「地面師の被害に遭わないためには、取引相手や物件の情報を徹底的に確認することが重要です。特に、売主が高齢者や代理人を通して取引を行う場合は、注意が必要です」と警鐘を鳴らす。

地面師は、私たちの身近に潜む犯罪だ。その手口を知り、適切な対策を講じることが重要である。