獄中結婚という選択:元オウム真理教死刑囚との結婚を選んだ女性の物語

死刑囚との結婚。想像もつかない選択かもしれません。2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件の植松聖死刑囚が獄中結婚していたことが明らかになり、改めてこの「獄中結婚」という選択に注目が集まっています。今回は、オウム真理教事件の元死刑囚と獄中結婚した新実由紀さんの体験を通して、この複雑な選択について考えてみたいと思います。

なぜ獄中結婚?隔絶された世界への懸け橋

新実由紀さんの写真新実由紀さんの写真

死刑囚は、社会から隔絶され、限られた人間との接触しか許されません。月刊「創」の篠田編集長は、「確定死刑囚にとって、面会できるのは主に家族と弁護人だけ。外部との繋がりを失う不安は計り知れない。誰かが面会に来てくれることは、大きな精神的支えになる」と指摘しています。死刑囚にとって、獄中結婚は孤独を癒やす唯一の手段なのかもしれません。

社会との断絶、そして孤独

死刑囚は、社会から隔絶され、限られた人間との接触しか許されません。外部との繋がりを失う不安、孤独感、そして死への恐怖。これらは想像を絶する苦痛でしょう。獄中結婚は、そんな彼らにとって、唯一の心の支えとなるのかもしれません。家族や友人の面会が制限される中、配偶者という存在は、彼らにとってかけがえのないものとなるでしょう。

新実由紀さんと新実智光元死刑囚:出会いから結婚まで

新実由紀さんの写真新実由紀さんの写真

由紀さんは、2002年にオウム真理教の後継団体アレフに入会。2006年、東京拘置所に収監されていた新実智光元死刑囚に「会いたい」と手紙を送ったことがきっかけで、二人の関係が始まりました。他の信者が元幹部に面会した話を聞き、自分も会いたいと思ったと由紀さんは語っています。

一目惚れ、そして結婚へ

初めて新実智光元死刑囚に会った時、「一目惚れした」と語る由紀さん。「事件を起こした人には見えなかった。社会と触れ合わないから綺麗だった」という言葉からは、彼女の純粋さと、社会から隔絶された死刑囚への特別な感情が垣間見えます。その後、月2回の面会を続け、オウム真理教との関係を断ち、東日本大震災をきっかけに結婚を決意したそうです。 犯罪心理学の専門家、山田教授(仮名)は、「極限状態にある死刑囚は、依存的な関係を築きやすい。面会者は、その支えとなることで、特別な繋がりを感じ、惹かれていくケースもある」と分析しています。

獄中結婚という選択:様々な背景と複雑な感情

獄中結婚には、様々な背景や複雑な感情が絡み合っています。孤独を癒やすため、罪を償う姿を支えたいという思い、あるいは、社会から隔絶された環境の中で生まれる特別な感情。どのような理由であれ、それは容易な選択ではないでしょう。

批判と理解の間で

獄中結婚は、しばしば社会から批判の対象となります。しかし、その背景にある複雑な人間模様、そして、誰かを支えたいという純粋な気持ちもまた、存在するのではないでしょうか。私たちは、この難しい問題に対して、単純な善悪二元論で判断するのではなく、多角的な視点を持つ必要があるのかもしれません。

終わりに

獄中結婚という選択は、私たちに多くの問いを投げかけます。罪と罰、愛と憎しみ、孤独と繋がり。これらの複雑な感情が交錯する世界を、私たちはどのように理解すれば良いのでしょうか。 皆さんは、この問題についてどう考えますか?ぜひ、ご意見をお聞かせください。 jp24h.comでは、今後も様々な社会問題を取り上げていきます。引き続き、ご注目ください。