国民民主党の榛葉賀津也幹事長が11月1日の定例記者会見で、「#国民民主党にだまされた」というハッシュタグについて言及し、強い調子で反論しました。このハッシュタグは、衆院選中にトレンドワードになった「国民民主党に騙されるな」という言葉に関連しており、党の姿勢に対する有権者の疑問や批判を反映していると考えられます。
ハッシュタグへの反論と首相指名投票に関する見解
会見でフリーランス記者からハッシュタグについて指摘された榛葉氏は、「だまされた? だましていないよ、まだ」と反論。「首相指名の決選投票で玉木雄一郎氏に投票することは石破政権の延命につながる」「なぜ野田氏に投票して政権交代を目指さないのか」といった質問に対しては、「全然違います」と繰り返し、自らの見解を主張しました。
榛葉賀津也幹事長
榛葉氏は、参議院における与党の圧倒的多数(140議席)を強調。仮に野田佳彦氏が首相に選出されたとしても、参議院では法案が通らず、「野田政権はだめだ」という印象を与え、結果的に自民党の安定政権につながるとの見方を示しました。「出口の参議院では野党全部合わせたって108人。1本も(法案は)通んないよ」と、参議院の勢力図を基に記者の質問を退けました。
選挙中の主張と政策実現へのこだわり
フリー記者からの「なぜ選挙中に『石破政権を延命させる』と言わないのか」「国民をだましたことになるのではないか」という追及に対し、榛葉氏は「我々は『各党と等距離で政策実現』と言い続けてきた。政治を混乱させることが目的ではない」と反論。手取り収入増加など政策実現を重視する姿勢を強調し、「選挙では国民民主党の議席増加を訴えただけ。『野田さんを総理にします』とは一度も言っていない」と主張しました。
政治アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「国民民主党の主張は、政策実現を優先するという点で一貫していると言える。しかし、有権者にとっては、選挙における政権選択の文脈でどのように判断されるかが重要であり、今回のハッシュタグはその点を反映しているのではないか」と分析しています。
記者同士のバトルと会見の混乱
会見では、質問をしていた記者と別の記者の間で「やらせ記者」発言などを巡るバトルが発生。榛葉氏は「みんなそれぞれの立場で取材している。同業者に対して、そういうのはだめだ」と記者を一喝する場面もありました。その後、別の記者が指名され、会見はようやく正常化しました。
この一連のやり取りは、国民民主党の政治姿勢に対する有権者の認識や、メディアとの関係性について改めて考えさせる出来事となりました。今後の国民民主党の動向に注目が集まります。