スキマバイト無断欠勤で仕事紹介停止は違法?厚労省が改善指導、就労機会確保へ

スキマ時間を活用して働く「スキマバイト」。手軽に始められることから人気が高まっていますが、無断欠勤をした場合、仕事紹介を停止されるケースがあるようです。今回、厚生労働省がこうした対応について改善指導を行ったことが話題となっています。本記事では、スキマバイトにおける無断欠勤と仕事紹介停止の是非、そして厚労省の指導内容について詳しく解説します。

スキマバイト無断欠勤で仕事紹介停止の現状

近年、スマホアプリを通じて手軽に仕事を探せるスキマバイトが急速に普及しています。「タイミー」など大手プラットフォームの登録者数は2000万人を超え、多くの人がこの働き方を利用しています。しかし、その手軽さゆえに無断欠勤が発生するケースも少なくありません。一部の事業者は、無断欠勤をした求職者に対して仕事紹介を無期限で停止する措置をとっていました。

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厚労省の改善指導:就労機会確保の重要性

厚生労働省は、無断欠勤を理由とした無期限の仕事紹介停止は職業安定法に違反すると判断し、事業者に対して改善指導を行いました。職業安定法では、違法な内容を除き、全ての求職申し込みを受理する義務があるとされています。厚労省は、スキマバイトの普及に伴い、求職者の就労機会を確保する必要性を強調しています。

人材紹介会社のコンサルタントである山田一郎氏(仮名)は、「無断欠勤は確かに問題ですが、それだけで無期限に就労機会を奪うのは行き過ぎと言えるでしょう。再発防止策を講じつつ、求職者の更生を支援する仕組みが必要です」と指摘しています。

スキマバイト事業者の対応と今後の展望

厚労省の指導を受け、一部の事業者は既に運用変更に着手しています。例えば、「タイミー」は2023年11月に厚労省との協議を経て、アプリの利用停止期間を「無期限」から「一定期間」に変更しました。厚労省は、一時的な利用停止自体は認められるとしていますが、停止期間の長さについては個別に判断する方針です。

今後のスキマバイト業界では、無断欠勤への対策と就労機会の確保を両立させるバランスの取れた運用が求められるでしょう。例えば、無断欠勤の理由をヒアリングし、必要に応じて就労支援につなげるなど、多角的なアプローチが重要になると考えられます。

まとめ

スキマバイトは、柔軟な働き方として多くのメリットをもたらす一方で、無断欠勤という課題も抱えています。厚労省の改善指導を契機に、事業者、求職者双方にとってより良い環境が整備されることを期待したいところです。