イラン大学での服脱ぎ抗議:女性拘束の真相と波紋

イランの大学構内で女性が服を脱ぎ、拘束される事件が発生しました。この事件は強制的なヒジャブ着用への抗議行動として注目を集め、ソーシャルメディアを中心に波紋を広げています。jp24h.comでは、この事件の背景や今後の影響について詳しく解説します。

事件の概要:大学構内で起きた衝撃の出来事

イスラム・アザド大学の科学・研究部門で、下着姿の女性が階段に座り、その後歩道を歩く様子が動画で拡散されました。別の動画では、女性が下着を脱いだ後、私服警官に拘束される様子が映っています。大学側は女性が「精神障害」を患っていると発表しましたが、SNS上ではこの発表に疑問の声が上がっています。

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抗議行動の背景:抑圧への抵抗と「女性、生命、自由」運動

この女性の行動は、イランで続く「女性、生命、自由」運動の一環と見られています。この運動は、髪を覆いゆったりとした衣服を着用するよう求める法律への抵抗として広がりを見せています。2022年には、ヒジャブの着用方法が不適切だったとして逮捕されたマフサ・アミニさんが死亡した事件をきっかけに、大規模な抗議デモが発生しました。

情報の錯綜:目撃証言と大学側の主張の食い違い

アミルカビル・ニュースレターによると、女性はヒジャブ未着用を巡り警備員と口論になり、その際に服を脱いだとのことです。また、拘束時に頭部を負傷したとの情報もあります。一方、目撃者の中には、女性が教室に入り学生を撮影し始めたと証言する人もいます。

国際社会の反応:人権団体からの批判と懸念

アムネスティ・インターナショナルは、女性の即時釈放と拷問や虐待からの保護を求める声明を発表しました。国連イラン人権状況特別報告者の佐藤舞氏も、この事件を注視していくと表明しています。イラン人ノーベル平和賞受賞者ナルゲス・モハンマディ氏も深い懸念を示しています。

女性人権活動家の声:精神障害というレッテルの危険性

カナダ在住の女性人権活動家アザム・ジャングラヴィ氏は、過去にヒジャブ強制への抗議で逮捕された際に、自身も精神的に病んでいるというレッテルを貼られそうになった経験を語り、イラン当局のやり方を批判しています。

今後の展望:弾圧と抵抗の螺旋はどこへ向かうのか

この事件は、イランにおける女性の人権問題と、政府による弾圧の実態を改めて浮き彫りにしました。今後、国際社会からの圧力が高まる可能性も考えられます。イラン国内では、更なる抗議行動の発生も懸念されます。「女性、生命、自由」運動の行方、そしてイラン社会の未来に、世界中から注目が集まっています。