アメリカで、韓国発の女性運動「4B運動」が注目を集めています。この運動は、男性との交際、結婚、性行為、出産を拒否するもので、トランプ前大統領への反発を背景に、女性たちの新たな連帯の象徴として広がりを見せています。
4B運動とは？MeToo運動との繋がり
4B運動は、韓国語で「ノー」を意味する「비(bi)」の頭文字「B」を4つ並べたもので、男性との交際(Boycott dating)、結婚(Boycott marriage)、性行為(Boycott sex)、出産(Boycott birth)を拒否する社会運動です。2010年代に韓国で始まり、MeToo運動の高まりとともに、恋人からの暴力や男女間の賃金格差といった社会問題への抗議として、女性たちの間で広まりました。
韓国の女性たちが掲げるプラカード
トランプ氏への反発を機にアメリカで拡散
アメリカでは、トランプ前大統領のセクハラ疑惑や人工妊娠中絶の権利制限に対する反発から、女性たちの間で4B運動への共感が高まっています。大統領選後、インターネット上での検索や投稿が急増し、TikTokなどのSNSを通じて運動への参加を表明する女性が増えています。例えば、「共和党支持の恋人と別れて4B運動に参加する」という投稿には、180万件以上の「いいね」が付き、大きな反響を呼んでいます。
女性の権利と選択：4B運動への賛否両論
4B運動は、女性たちが自らの権利と選択を守るための手段として支持されています。一方で、男性への敵対心を煽り立てるものだという批判的な意見も存在します。CNNの報道によると、フロリダ州の女性が4B運動への参加を表明した動画を投稿したところ、殺害予告や容姿に対する誹謗中傷が殺到するなど、激しい反発も起きています。
4B運動の今後：新たな女性運動の潮流
4B運動は、韓国からアメリカへと広がりを見せ、女性たちの権利と選択をめぐる議論を巻き起こしています。今後の展開は、女性運動の新たな潮流を形成する可能性を秘めており、注目が集まっています。
日本のフェミニズム運動との比較：共通点と相違点
4B運動は、日本のフェミニズム運動と比較すると、より過激な主張として捉えられるかもしれません。しかし、男女間の不平等や性差別に対する問題意識という点では、共通する部分も少なくありません。今後の社会変化の中で、4B運動がどのような影響を与えていくのか、引き続き注目していく必要があります。
日本における少子化問題や晩婚化の背景にも、女性が置かれている社会的な状況が影響していると考えられます。4B運動のような動きは、これらの問題を考える上でも重要な視点を与えてくれるかもしれません。
