台湾中部・台中市警察局第六分局は先日、観光目的で入国しながら売春行為に及んでいた疑いで、日本人女性3人を含む複数の外国籍女性を摘発したと発表しました。この中には、自身を現役のアダルトビデオ(AV)女優だと自称する女性も含まれており、国際的な売春組織の実態が浮き彫りになりました。警察当局は、市内の治安維持と健全な観光イメージ保護のため、今後も積極的に取り締まりを強化する方針です。
台中市警局が大規模取り締まりを実施
台中市警察局第六分局は、市内の複数の宿泊施設を対象に一斉取り締まりを実施しました。その際、売春行為の最中であった台湾人やタイ人の女性数名に加え、日本人女性3人を発見し、摘発に至りました。特に注目されたのは、現役AV女優を自称する日本人女性の存在です。捜査員が客室に突入した際、彼女は直接的な売春行為には及んでいなかったものの、客室内の所持品や状況から、短期滞在を利用して売春活動を行っていたことが明らかになったとされています。このような組織的な売春行為は、観光目的の入国ビザを悪用する形で、台湾の社会秩序を乱すものとして厳しく対処されています。
台湾で売春の疑いで摘発された外国籍の女性、手荷物が散乱している様子
その後の捜査で、売春をあっせんしていた組織は、50分間のサービスに対して客から4,000~5,000台湾元(約2万~2万5,000円)を徴収していたことが判明しました。さらに、日本人女性については、現役AV女優であると強調し、2万台湾元(約10万円)という高額な料金を設定していたことが明らかになりました。この価格設定は、日本人女性、特にAV女優を前面に出すことで、顧客を引きつけようとする組織の戦略を示しています。
売春組織の摘発と法的措置
今回の取り締まりにより、台湾人やタイ人の女性、あっせん組織のスタッフを含め、計15人が摘発されました。この組織は、宿泊施設を借り上げて売春の拠点として利用し、警察の捜査を逃れるために通信アプリを駆使して顧客と連絡を取るなど、巧妙な手口を用いていました。観光ビザで入国していた外国籍の女性たちに対しては、警察は社会秩序保護法違反で処罰するとともに、移民署に送致し、国外退去などの厳格な措置が取られる見込みです。
台中市警察局第六分局の周俊明分局長は、今回の積極的な捜査を通じて台中市の治安を維持し、優れた観光イメージと市民の安心な生活を確保すると強く語りました。このような国際的な犯罪組織の摘発は、地域の安全保障と国際的な信頼性の維持に不可欠であり、今後も当局は警戒を続ける方針です。
今回の摘発は、観光目的の入国ビザを悪用した売春行為に対する台湾当局の断固たる姿勢を示すものです。国際社会における台湾の良好なイメージを維持するためにも、不法行為への監視と取り締まりは引き続き強化されることでしょう。





