店を畳もうか悩んでいた食堂の店主を救ったのは、2年前に無料で食事を提供した大学生の感謝の手紙と5500円だった。韓国・議政府市で起きた心温まる実話を紹介する。
兵役前の大学生への温情
議政府市で食堂を営む店主は、兵役を控えた大学生に無料で食事を提供することがあった。日々の生活で精一杯の学生たちを少しでも応援したいという思いからの行動だった。
兵役中の韓国の大学生
2年後の再会と感謝の手紙
ある日、一人の青年が店を訪れ、食事を終えて帰った後にテーブルの上には封筒が置かれていた。中には5万ウォン(約5500円)と手書きの手紙が入っていた。手紙の差出人は、2年前に兵役を控えていた大学生だった。店主は当時のことは覚えていなかったが、手紙には感謝の言葉が綴られていた。
手紙の内容
「こんにちは。私のことを覚えていらっしゃるかわかりませんが、この店でお世話になった学生です。2年前、大学を軍隊のために休学し、最後に食事をしに来たときに、私の事情を知って無料で食事を提供して励ましてくださったことがとてもありがたく、記憶に残っています。そのおかげで軍生活中も頑張ることができました。来年復学したらまた食事に来ます。」
青年は、店主の温情が兵役中の支えになったこと、そして来年復学したらまた店を訪れることを伝えていた。
店主の喜びとネットの反応
経営難に悩んでいた店主にとって、この手紙と5500円は大きな励みとなった。「最近、経営が苦しくて店を閉めようか悩んでいたが、この手紙のおかげで来年も頑張ろうと思えた。こういうことがあると、本当にやりがいを感じる。今日1日を乗り切る力をもらった」と店主は喜びを語っている。
このエピソードはオンラインコミュニティで拡散され、多くの感動を呼んだ。「無料で食事を提供した店主も、感謝を忘れず再び訪れた学生も素晴らしい」「店の繁盛を願う」「新札を用意した細やかな気配りに感動」など、賞賛の声が多数寄せられている。韓国のフードライター、パク・ミンジュン氏も「この心温まる物語は、人々の優しさや感謝の大切さを改めて教えてくれる。厳しい時代だからこそ、このような温かいエピソードが人々の心に響くのだろう」とコメントしている。
温かい交流が生んだ希望
兵役前の大学生への温情が、2年後に思わぬ形で店主を救うという感動的な物語。人と人との温かい交流が、困難な状況を乗り越える希望となることを示す出来事となった。