富岡製糸場のある群馬県富岡市。世界遺産の街に、総工費40億円をかけて建設された市庁舎に異変が起きているとの情報を受け、jp24h.com取材班は現地へ向かいました。その異変とは、なんとカビの発生。完成からわずか6年、世界的な建築家・隈研吾氏が設計した建物に何が起きているのでしょうか?この記事では、その現状と専門家の見解、そして他の隈氏設計建築物の現状についても詳しく解説します。
富岡市庁舎の現状:わずか6年でカビ発生
取材班が市庁舎に到着すると、入り口のひさしの裏側に広がる黒い影が目に入りました。明らかにカビが発生しており、特に先端部分は変色が著しい状態です。
富岡市庁舎のひさしのカビ
市役所の担当者に原因を尋ねると、「不明です。原因も分からない…」との回答。市民からも「腐ってきている感じ」「早いですよね」「もっとボロくなる」といった声が聞かれ、不安が広がっています。
隈研吾氏設計建築物に見られる類似の事例
実は、隈氏が設計した他の建物でも同様の異変が報告されています。2024年9月に取材した栃木県那珂川町の馬頭広重美術館では、老朽化が進み、3億円規模の改修工事が必要となっています。
また、東京・八王子市の京王線高尾山口駅も隈氏設計。完成から9年経過した駅舎の柱には、カビによる黒ずみが確認されました。登山客からは「劣化が早い」「20年ぐらい経ったのかと思った」といった驚きの声が上がっています。
専門家の見解:デザイン優先による構造的問題か?
これらの事例について、建築エコノミストの森山高至氏は次のように指摘します。「隈氏の建築は、常識的な木の使い方ではなく、デザイン優先的なところがある。木にカビが生えない処理はあるが、費用やデザインの『スッキリさ』『シャープさ』との両立が難しい。」
木材の防カビ処理には費用がかかるだけでなく、デザインの自由度を制限する可能性があります。予算や美観を重視するあまり、耐久性が犠牲になっている可能性も考えられます。
隈研吾建築設計事務所の反応
jp24h.comは隈研吾建築設計事務所にも取材を申し入れましたが、「富岡市と慎重に対応しておりますため、コメントは控えさせていただきます」との回答でした。
まとめ:今後の対応に注目
世界的な建築家・隈研吾氏が手掛けた富岡市庁舎に発生したカビ問題。わずか6年での発生は、建物の耐久性や維持管理について疑問を投げかけています。他の隈氏設計建築物でも同様の事例が報告されており、デザイン優先による構造的問題が指摘されています。今後の富岡市と隈研吾建築設計事務所の対応に注目が集まります。