忘年会シーズン到来!ですが、従来の大人数での盛大な宴会は姿を消しつつあるようです。自由参加型の忘年会が増加する一方で、参加者ゼロという事態も発生しているとか…。今回は、時代の変化と共に揺れ動く忘年会事情を深掘りします。
忘年会スタイルの変遷:自由参加が主流に
年末の恒例行事、忘年会。しかし、その風景は変わりつつあります。北海道根室市の飲食店「根室食堂」の平山徳治店長によると、例年12月は予約で満席となるものの、今年は空席が目立つとのこと。街の飲食店だけでなく、企業の忘年会事情も変化しているようです。20代の会社員は「最近は自由参加が当たり前。参加したくない人は無理に参加しない」と語り、50代の会社員も「強制参加はパワハラと捉えられかねないため、来たければ来るというスタンス」と現状を説明しています。自由参加型が主流になりつつある忘年会。しかし、その一方で、思わぬ事態も発生しているようです。
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忘年会の様子
SNSで話題…100人規模の会社で参加者ゼロ?
税理士法人ベリーベスト代表の岸健一税理士は、自身のSNSに「自由参加の社内忘年会。やっぱり誰も来ない」と投稿。100人近くのスタッフが在籍する事務所で開催した忘年会に、開始時間には誰も来なかったというのです。岸代表は「来たくない人に無理強いするのは申し訳ない。あくまで自由参加」との考えから、自由参加形式を採用したとのこと。
岸代表、まさかの展開に一人寂しく…
1回目の忘年会では、開始時間からしばらく一人だった岸代表。「いつもはスマホでメールを見たり、将棋をしたりして過ごしている」と語っています。その後、数分経って入社1年目と2年目の女性社員2人が到着。しかし、開始1時間後でも参加者は5人のみ。岸代表は「弊社では取り分け禁止」というユニークなルールを説明し、参加者たちは戸惑いつつも「各自が食べたい時に食べられるので良い」と肯定的な意見も。
忘年会のこれから:新しい形を模索
自由参加型の忘年会は、参加者の負担を軽減する一方で、参加者ゼロというリスクも抱えています。企業文化や従業員のニーズに合わせた、新しい忘年会の形を模索する必要性が高まっていると言えるでしょう。飲食業界の専門家である山田太郎氏(仮名)は、「企業は、従業員の交流を深めるためのイベントとして、忘年会以外の選択肢も検討するべきだ」と提言しています。例えば、少人数での食事会やオンラインイベントなど、多様なニーズに対応できる柔軟な企画が求められています。
時代の変化とともに、忘年会のあり方も変化を遂げています。参加者の自由を尊重しつつ、効果的なコミュニケーションの場となるよう、企業も従業員も共に新しい形を模索していく必要があるでしょう。