受験シーズン真っただ中。誰もが志望校合格を目指し、努力を重ねていることでしょう。しかし、「努力は必ず報われる」という言葉を信じてがむしゃらに勉強しているだけでは、思うような結果が出ないことも。今回は、塾経営を行う著述家の物江潤氏の著書『「それってあなたの感想ですよね」:論破の功罪』(新潮社)を参考に、ひろゆき氏的な現実主義に基づいた受験戦略について考えてみましょう。
努力が報われない現実を受け入れる
「努力は報われる」という言葉は、時に残酷な幻想となります。受験勉強には適性があり、どんなに努力しても成績が上がらない生徒もいます。このような生徒にとって、「努力」は劣等感を深める呪いとなってしまう可能性も。だからこそ、まず大切なのは、努力が必ずしも報われない現実を受け入れることです。
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ゼロ点回避のための戦略的学習法
物江氏は、適性のない中学生が定員割れの高校を目指す場合、英語の学習を禁じると述べています。記号問題の多い英語では、適当に解答しても一定の点数が期待できるからです。その一方で、記述式の数学は、基礎的な問題に絞って集中的に学習させ、ゼロ点回避を最優先する戦略を推奨しています。これは、定員割れの高校入試を「選抜試験」ではなく「資格試験」と捉え、最低限の学力を示すことが重要だと考えるからです。
弱者のための逆転合格術
この戦略は、難関国立大学を目指す生徒にも応用できます。倍率が低く、筆記試験が限定的な推薦入試を狙うのです。高校2年までの数学と物理基礎、そして志願理由書と面接で合否が決まる大学も存在します。さらに、年間2回の受験機会や、共通テスト利用の推薦入試を組み合わせれば、最大3回のチャンスが得られます。一般入試では太刀打ちできない生徒でも、推薦入試に絞り込んだ戦略的な学習で合格の可能性を広げることができるのです。受験のプロである東京大学進学塾の佐藤先生も、「推薦入試を戦略的に活用することで、生徒の潜在能力を最大限に引き出すことができる」と述べています。
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商業・工業・農業高校からの国立大学進学
さらに、商業・工業・農業高校に進学し、これらの高校を対象とした国立大学の推薦入試を狙うという方法もあります。これらの高校の生徒を対象とした推薦入試では、受験勉強に秀でた生徒が少ないため、合格の可能性がさらに高まります。
まとめ:自分の強みと弱みを知り、戦略的に受験に挑もう
受験は、必ずしも努力が報われるとは限りません。大切なのは、自分の強みと弱みを理解し、戦略的に受験に挑むことです。ひろゆき氏的な現実主義に基づいた受験戦略は、非強者にも合格への道筋を示してくれます。自分に合った戦略を見つけ、夢の実現に向けて一歩踏み出しましょう。