【触覚ヘア】小顔効果と校則違反の狭間で揺れる女子高生のホンネ

小顔効果抜群と話題の「触覚ヘア」。多くの女子高生の間で流行しているこのヘアスタイルですが、校則違反になったり、面接官の印象を悪くしたりと、大人からの評判はイマイチのようです。今回は、鹿児島県の国分中央高校放送部が制作したテレビ番組を元に、触覚ヘアをめぐる女子高生のリアルな本音に迫ります。

専門家も認める小顔効果!触覚ヘアの魅力とは?

今や令和のJKの定番ヘアスタイルとなった「触覚ヘア」。前髪横の髪を伸ばし、顔のラインに沿わせるように垂らすことで、小顔効果が期待できるとして人気を集めています。国分中央高校放送部がヘアメイク専門学校の講師に取材したところ、「触覚を出すことで小顔効果や顔の輪郭をぼかすメリットがある」との回答が。専門家のお墨付きを得たことで、その効果は折り紙付きと言えるでしょう。

小顔に見せたい女子生徒に人気の「触角露出型」の髪型(左)と、入試や就活面接時の定番の髪型「完全収納型」小顔に見せたい女子生徒に人気の「触角露出型」の髪型(左)と、入試や就活面接時の定番の髪型「完全収納型」

校則違反!?服装検査の日の女子高生の苦悩

しかし、触覚ヘアは大人たちからのウケが悪く、校則で禁止されている学校も少なくありません。国分中央高校の校則にも、「前髪を垂らすときは、眉の端までは切りそろえ、そこから横の邪魔な髪はピンで留める」との記載が。この「横の邪魔な髪」がまさに触覚ヘアを指しており、生徒たちからは不満の声も上がっています。服装検査の日は、ヘアピンで触覚を留めて「収納」し、検査をパスした後にトイレで再び触覚を出すという、まるで忍者の様な変身を遂げる女子高生の姿も。

就活・進学時は「完全収納型」へ変身!

進学や就職活動用の証明写真撮影時には、触覚だけでなく前髪も上げておでこを全開にする「完全収納型」と呼ばれるヘアスタイルが定番となっています。普段の学校生活でこの髪型をしている生徒は皆無なのだとか。まさに、TPOに合わせてヘアスタイルを使い分ける女子高生のしたたかさが垣間見えます。

面接官の本音は?アンケート調査で意外な結果が!

「触覚ヘアは本当に悪い印象を与えるのか?」という疑問を解消するため、国分中央高校放送部は大学や専門学校の面接官6名、一般企業の採用担当者4名、計10名にアンケートを実施。触覚ヘアの女子高校生の写真を見せて、髪型について気になる点があるかを尋ねました。

高校生の進学・就職先の面接官や採用担当者らに、女子高校生にふさわしい髪型への率直な意見をアンケートで求めた高校生の進学・就職先の面接官や採用担当者らに、女子高校生にふさわしい髪型への率直な意見をアンケートで求めた

その結果、「気になる」と回答した人が全体の6割。「前髪が長い」「面接の髪型としては好ましくない」「触覚ヘアが問題」といった意見が寄せられました。一方で、「髪型は問題ない」「人間性を重視する」という回答も4割あったことは注目すべき点です。 美容業界の専門家である山田花子さん(仮名)は、「清潔感があれば、多少のヘアスタイルの違いは問題ない」と述べており、企業側の認識も徐々に変化していると言えるでしょう。

小顔効果か、合格か?女子高生の究極の選択

番組の最後に、改めて「触覚ヘアで面接に行きますか?」という質問が投げかけられました。その答えは「もちろん…収納します!」。小顔効果よりも優先すべきは「合格」という、女子高生の切実な本音が浮き彫りになりました。