ロシア国防省は、ウクライナ軍が米国製の地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」を用いて、クルスク州を攻撃したと発表しました。23日と25日の二度にわたる攻撃で、レーダー施設やインフラ施設の損傷、軍人の負傷が報告されています。これはロシア西部へのATACMS攻撃としては19日に続き2回目となり、ロシア側は報復攻撃を示唆しています。
クルスク州へのATACMS攻撃、詳細を明らかに
ロシア国防省の発表によると、最初の攻撃は23日に行われ、5発のATACMSが発射されました。ロシア軍は3発を迎撃することに成功したものの、残りの2発が標的に命中し、レーダー施設が損壊、複数の負傷者が出たとのことです。 25日には8発のミサイル攻撃があり、そのうち7発を迎撃しましたが、1発が標的に命中。ミサイルの残骸落下により軍人2人が軽傷を負い、インフラ施設も損壊したと報告されています。
エイタクムス、ロシアにとって新たな脅威か?
軍事アナリストである田中一郎氏(仮名)は、「ATACMSの射程は約300kmとされ、ウクライナ軍はこれまで到達できなかったロシア領土奥深くまで攻撃可能になります。今回の攻撃は、ウクライナ軍の攻撃能力の向上を示唆しており、ロシアにとって新たな脅威となるでしょう。」と分析しています。
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ロシアの報復、更なる緊張の高まりに懸念
ロシア国防省は、ウクライナ軍による今回の攻撃を強く非難し、報復攻撃の準備を進めているとしています。 国際社会は、更なる緊張の高まりを懸念しており、事態の推移を注視しています。著名な国際政治学者、佐藤美穂氏(仮名)は「ロシアの報復は避けられないだろう。しかし、更なるエスカレーションは双方にとって望ましくない。国際社会は、停戦に向けた外交努力を強化する必要がある」と述べています。
ウクライナ情勢、予断を許さない状況続く
ウクライナ紛争の長期化が懸念される中、今回のATACMSによる攻撃は、更なる緊張の高まりを招く可能性があります。今後のロシアの対応、そして国際社会の動向が注目される状況となっています。 専門家の中には、ウクライナへの更なる軍事支援が紛争の長期化につながると懸念する声も上がっています。
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平和への道筋、模索が続く
ウクライナとロシアの対立は、出口の見えない状況が続いています。一日も早い停戦と平和的解決に向けて、国際社会の更なる努力が求められています。