【AFP=時事】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は31日、ヘルシンキ宣言から50年を記念してフィンランドで開催された会議で、世界はロシアでの「政権交代」を目指すべきだと訴えた。
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冷戦時代の東西対立の緩和を目的に、全欧安全保障協力会議(CSCE)の最終合意文書、いわゆる「ヘルシンキ文書」が署名されてから50年となる節目の会議で、ゼレンスキー氏は「ロシアで政権交代がなければ、モスクワは今後も周辺国の不安定化を図るだろう」と警告した。
リモートで演説したゼレンスキー氏は、「ロシアはこの戦争を止めることができる。始めたのはロシアなのだから、終わらせることもできる」と強調。その上で、「世界がロシアの政権交代を目指さないのであれば、たとえ戦争が終わってもロシアは周辺国の不安定化を続けるだろう」と語った。
さらにゼレンスキー氏は、凍結されたロシア資産の活用についても提言。「ロシアの戦争機構を完全に封じ込め、腐敗によって得られた富を含む全ての凍結資産を、ロシアの侵略に対抗するために活用すべきだ」と述べた。
「ロシアの資産は凍結するだけでは不十分だ。没収し、戦争ではなく平和のために使うべき時が来た」と主張した。【翻訳編集】 AFPBB News