兵庫県知事選の再選からわずか数日後、斎藤元彦知事とPR会社「merchu」の折田楓社長をめぐる広報活動に関する疑惑が浮上し、波紋を広げています。SNS戦略の中心人物と目される折田氏の活動内容と、県HPから突如姿を消した「merchu」関連の記事… 一体何が起きているのでしょうか?
知事選広報活動の真相は? 斎藤知事と折田社長、主張の食い違い
11月17日投開票の兵庫県知事選で再選を果たした斎藤知事。しかし、その直後、折田氏が自身のnoteで「広報全般を任せていただいていた」と発信したことが、公職選挙法違反(買収)にあたるのではないかと大きな問題となりました。
斎藤知事側はポスター制作費約70万円の支払いは認めているものの、SNSアカウントの作成・運用や選挙カーからのライブ配信などは折田氏個人のボランティアだと主張。折田氏の「広報全般」発言は事実ではないと否定しています。
兵庫県知事とmerchu社長
一方、折田氏はメディアの取材に対し、「答えるなと言われている」と回答したきり、沈黙を保っています。両者の主張の食い違いは大きく、真相は未だ闇の中です。
兵庫県との深い関係:地方創生からeスポーツ、そして空飛ぶクルマまで
折田氏は「merchu」代表として、兵庫県地方創生戦略委員、兵庫県eスポーツ検討会委員、兵庫県空飛ぶクルマ会議検討委員、西宮市産業振興審議会委員など、数々の公的役職を歴任。2022年には「ひょうごe-県民アプリ」の開発も受託するなど、県との深い関わりを持ってきました。
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)卒業後、外資系金融機関を経て地元・兵庫県にUターン起業した折田氏。兵庫県は近年、Uターン人材の誘致に力を入れており、県HPでは「U・Iターンした5人」という特集記事を掲載していました。
謎のHP記事削除:merchuメンバー掲載のvol.5はどこへ?
2022年から2024年にかけてvol.1からvol.5まで公開されていた「U・Iターンした5人」の記事。しかし、斎藤知事と折田氏をめぐる騒動後、トップページからvol.5の記事が削除されたことが判明しました。
merchuメンバー
このvol.5には、「merchu」の社名ロゴ入りフォトプロップスを持った社員たちの写真が掲載されていたといいます。 記事削除のタイミングと、merchuとの関連性… 多くの憶測を呼ぶのも無理はありません。
今後の展開は? 疑惑の解明と情報公開に期待
兵庫県知事選後の広報活動疑惑、そして県HPからの記事削除。一連の出来事は、県政の透明性、情報公開のあり方について改めて問いかけています。今後の調査、そして関係者からの説明が待たれます。