ブローハン聡さん(31歳)は、フィリピン人の母と日本人の父を持つ、児童養護施設出身の若者です。4歳で母親が再婚後、義父からの壮絶な虐待が始まり、小学5年生で児童養護施設に保護されました。現在は、自身の経験を活かし、当事者支援団体「一般社団法人コンパスナビ」の代表理事を務め、児童養護施設出身者の支援活動に尽力しています。本記事では、ブローハンさんの幼少期の過酷な環境、無国籍だった過去、そして現在の活動について詳しくお伝えします。
義父からの虐待と児童養護施設での生活
ブローハンさんは4歳まで、フィリピン人の母親と二人暮らしでしたが、母親の再婚を機に義父との生活が始まりました。しかし、それは悪夢の始まりでした。義父からの凄惨な虐待の日々が続き、幼いブローハンさんは心身ともに深い傷を負いました。小学5年生の時、ついに虐待が発覚し、児童養護施設に保護されました。
ブローハン聡さん
施設での生活は、ブローハンさんにとって新たな人生のスタートとなりました。温かい支援を受けながら、少しずつ心の傷を癒やし、未来への希望を見いだしていきました。
無国籍の過去と日本国籍取得への道のり
ブローハンさんは、実父に認知されていなかったため、幼少期は無国籍でした。母親はブローハンさんの医療受診やフィリピンへの里帰りのために、母子手帳を購入したといいます。14歳から15歳の時にフィリピン国籍を取得し、その後17歳で日本国籍を取得しました。複雑な生い立ちの中で、国籍取得という大きな壁を乗り越えたブローハンさんの経験は、多くの無国籍児の希望となるでしょう。
複雑な家庭環境と国籍問題
ブローハンさんの実父は、母親が働いていたフィリピンパブの客でした。既に別の家庭を持っていたため、ブローハンさんを認知することはありませんでした。母親はその後再婚しましたが、この義父による虐待がブローハンさんの人生を大きく変えることになります。
児童養護施設出身者支援への想い
現在、ブローハンさんは「一般社団法人コンパスナビ」の代表理事を務め、児童養護施設出身者の支援活動に力を注いでいます。自身の経験を基に、同じ境遇にある子どもたちに寄り添い、未来への希望を繋ぐための活動を行っています。
支援活動の広がりと未来への展望
ブローハンさんの活動は、児童養護施設出身者だけでなく、様々な困難を抱える子どもたちへの支援へと広がっています。子どもたちの明るい未来のために、更なる支援の輪を広げ、社会全体で子どもたちを見守る体制づくりを目指しています。今後のブローハンさんの活動に、大きな期待が寄せられています。