国民党130年、馬英九元総統が民進党政権を批判 台湾統一への道筋とは?

台湾の最大野党である国民党が結党130周年を迎え、11月24日に桃園市で党大会と祝賀式典を開催しました。この場で、馬英九元総統はスピーチを行い、与党である民進党の頼清徳政権を強く批判しました。馬氏は、頼政権の「新二国論」が中台間の緊張を高め、衝突の危機を招いていると主張し、国民党の「一つの中国」原則に基づく対話路線こそが中台関係の安定につながると訴えました。

馬英九氏、民進党の「新二国論」を批判

馬英九元総統は、頼清徳総統が就任以降、「中華民国(台湾)と中華人民共和国は互いに隷属しない」という「新二国論」を展開していると批判しました。これは中国共産党が認めない立場であり、中台間の緊張を高めるものだと馬氏は主張します。台湾の安全保障と経済発展にとって、中国との良好な関係は不可欠であり、民進党の強硬姿勢は台湾の将来を危険にさらすと警告しました。

台湾桃園市で行われた国民党の党大会であいさつする馬英九元総統台湾桃園市で行われた国民党の党大会であいさつする馬英九元総統

国民党、「一つの中国」原則と「1992年合意」を堅持

馬氏は、国民党は「一つの中国」原則に基づく「1992年合意」を堅持し、中国共産党との対話を継続していくべきだと主張しました。「1992年合意」は、中台双方が「一つの中国」を認めるものの、その解釈はそれぞれ異なるという合意です。この合意に基づき、中台は長年にわたり平和的な関係を維持してきました。馬氏は、この合意こそが中台関係の安定の基盤であり、民進党はこれを否定することで中台間の緊張を高めていると批判しました。

台湾統一への道筋は?

馬英九氏の演説は、台湾の将来を巡る重要な問題を提起しています。民進党の独立志向路線と、国民党の中国との融和路線。どちらの道が台湾にとって最善なのでしょうか?台湾の有権者は、今後の選挙でこの難しい選択を迫られることになります。専門家の中には、「中国との対話は重要だが、台湾の主権と民主主義を守ること equally important である。」と指摘する声もあります。

党内団結を呼びかけ、政権奪還を目指す

馬氏は、国民党が政権を奪還するためには党内団結が不可欠だと訴えました。民進党の政策を批判するだけでなく、国民党が alternative なビジョンを示し、国民の支持を得ることが重要です。今後の台湾の政治情勢は、国民党の動向に大きく左右されるでしょう。

国民党は、今回の党大会を機に、党勢の回復と政権奪還に向けて動き出しました。今後の台湾政治において、国民党がどのような役割を果たしていくのか、注目が集まります。