香港は20日朝、台風6号「ウィパー」の接近に伴い、最も高いレベルの台風警報「シグナル10」を発令しました。これにより、市内では学校の授業が中止され、多数のフライトが欠航となるなど、広範囲にわたる影響が出ています。
香港中環(セントラル)で強風にさらされる街並みと、台風6号「ウィパー」の影響を示す荒れる気象状況(2025年7月20日撮影)。
台風の状況と深刻な警告
香港天文台によると、台風6号「ウィパー」は午前10時(日本時間同11時)の時点で、香港の南東約60キロの位置にありました。香港島の東海岸沖では、巨大な波が観測され、海上の状況は非常に荒れています。
天文台は、発令された「シグナル10」について、「平均風速が時速118キロ(秒速約32.8メートル)以上の強風が予想され、香港に重大な脅威をもたらす」と警告。さらに、「台風の目の壁雲の影響で、域内南部では猛烈な暴風が吹いている」と指摘し、住民に対し「破壊的な風に厳重に警戒するよう」呼びかけています。
交通・教育機関への影響
今回の台風接近に伴い、香港の主要交通機関と教育機関に大きな影響が出ています。香港空港管理局の担当者は20日、悪天候の影響で約500便のフライトがキャンセルされたことを発表しました。同日後刻には約400便が離着陸を予定しているものの、運航状況は不安定な状態が続いています。
また、香港当局は、市民の安全を最優先するため、域内のすべての全日制学校および幼児教育施設での授業を中止する措置を取りました。
まとめ
台風6号「ウィパー」は香港に接近し、最高レベルの警報が発令されるほどの強い勢力で影響を及ぼしています。猛烈な風と波により、フライトの欠航や学校の休校といった大規模な社会活動への影響が発生しており、当局は市民に対して最大限の警戒を呼びかけています。
参考文献:
- AFP=時事 (2025年7月20日). 香港、台風6号「ウィパー」で最高レベル警報発令―フライト数百便欠航、学校休校. Source link