アメリカ合衆国前大統領、ドナルド・トランプ氏が、カナダのトルドー首相に驚くべき提案をしていたことが明らかになりました。米FOXニュースの報道によると、2016年11月29日に行われた会談で、トランプ氏は移民問題や貿易赤字への対応を迫り、もしカナダがこれらの問題を解決できないのであれば、「米国の51番目の州になるべきだ」と発言したというのです。
この発言は同席者には冗談として受け止められたとされていますが、トランプ氏がカナダに揺さぶりをかけていたことは間違いありません。実際、トランプ氏はその後、自身のSNSにカナダ国旗が掲げられた崖の上に自身が立っているイラストを投稿し、「Oh Canada!」とコメント。カナダを巡る世論を喚起しようと試みています。
トランプ氏、トルドー首相との会談で何を語ったのか?
フロリダ州の私邸にトルドー首相を招き、約3時間にわたる夕食会形式の会談が行われました。表向きは歓迎ムードを演出したトランプ氏ですが、会談の中ではカナダからの薬物や不法移民の流入を指摘。国境問題や貿易赤字の解決を強く要求し、もし解決できない場合は就任初日にカナダからの輸入品に関税を25%課すと警告したとされています。
トルドー首相は、関税によってカナダ経済が破綻すると訴え、再考を求めました。しかし、トランプ氏は「米国から巨額の利益をむしり取らなければ生き残れないのか」と反論し、「米国の51番目の州になるべきだ」と畳み掛けたのです。
トランプ氏とトルドー首相の会談の様子を想像したイメージ
冗談?それとも本気? トランプ氏の真意はどこに
苦笑するトルドー首相に対し、トランプ氏は「新しい州の知事よりも『首相』という肩書の方が良い」と持ち上げ、対応を促したと報じられています。カナダ側の同席者はこの発言を「冗談」と解釈しているようですが、果たして本当にそうでしょうか?
トランプ氏は、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収の阻止や中東問題などで強硬姿勢を示しており、カナダに対しても圧力を強めていく可能性は否定できません。
経済アナリスト、山田一郎氏の分析(架空の人物)
経済アナリストの山田一郎氏は、「トランプ氏の発言は、常に一定の政治的意図が含まれている。冗談と受け取れる発言の裏側にも、カナダへの牽制、そして国内世論へのアピールといった戦略が隠されている可能性が高い」と指摘しています。
カナダの反応は? 今後の展望
カナダ政府は公式な声明を出していませんが、国民の間では戸惑いと懸念が広がっているようです。今後の米加関係、そして北米経済にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。
カナダの国旗
今回のトランプ氏の発言は、米加関係の複雑さを改めて浮き彫りにしました。今後の両国の動向に注目していく必要がありそうです。