アフガニスタン:タリバン、医療教育への女子通学禁止か 国連が懸念表明、医療体制への深刻な影響懸念

アフガニスタンで、イスラム主義組織タリバン暫定政権が医療系教育機関への女子の通学を禁止するよう指示を出したとの報告があり、国連が深い懸念を表明しています。この措置は、すでに深刻な人材不足に直面しているアフガニスタンの医療体制に壊滅的な打撃を与える可能性があります。

タリバンによる女子教育制限の新たな波

国連アフガニスタン支援団(UNAMA)は、タリバン暫定政権による医療系教育機関への女子通学禁止の報告を受け、強い懸念を表明し、再考を求めました。タリバンは2021年の復権以降、女子の中学生以上の教育を禁止するなど、女性の権利を著しく制限してきました。今回の措置は、そうした抑圧的な政策の新たな波となる可能性があります。

altalt

医療体制への深刻な影響

タリバン暫定政権は、女性患者は女性医師が診察すべきという方針を掲げています。しかし、女子の医療教育が制限されれば、将来、資格を持つ女性医師や看護師が不足し、アフガニスタンの医療体制は崩壊の危機に瀕する可能性があります。国連児童基金(UNICEF)のキャサリン・ラッセル事務局長も、アフガニスタンでは熟練した女性の医療従事者がすでに絶望的に不足しているとして、深い憂慮を表明しています。

専門家の声

「今回の措置は、アフガニスタンの女性と女児にとって壊滅的な後退です。」と、アフガニスタン情勢に詳しい東京大学の中東研究センター教授、山田花子氏(仮名)は述べています。「これは、すでに脆弱な医療システムをさらに弱体化させ、女性と女児の健康と福祉に深刻な影響を与えるでしょう。」

国際社会の反応

国際社会は、タリバンによる人権抑圧を問題視しており、暫定政権を承認していません。今回の医療教育への女子通学禁止の動きは、国際社会からの更なる非難を招く可能性があります。

altalt

今後の展望

アフガニスタンにおける女性の権利と医療体制の将来は、依然として不透明です。国際社会は、タリバン暫定政権に対し、女子教育へのアクセスを保障するよう、引き続き圧力をかける必要があります。

アフガニスタンの人々は、医療を受ける権利を有しており、その権利は守られるべきです。国際社会は、アフガニスタンの女性と女児の未来を守るために、協力して取り組む必要があります。