尹大統領、戒厳令発動の正当性を主張!野党を「国政破壊の怪物」と非難

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は12日、国民向け談話を発表し、戒厳令発動の正当性を強く主張しました。同時に、野党による弾劾追求を「国政と憲政秩序の破壊」と激しく非難し、波紋が広がっています。

野党の弾劾乱発を「国政麻痺」と糾弾

尹大統領は談話の中で、野党による度重なる弾劾追求が国政を麻痺させていると批判。「巨大野党が支配する国会は、自由民主主義の基盤ではなく、憲政秩序を破壊する怪物と化している」と強い言葉で非難しました。国民の代表機関である国会の機能不全を憂慮する声も上がっていますが、大統領と野党の対立は深刻さを増しています。

韓国大統領府韓国大統領府

戒厳令は「国民への警告」と説明

物議を醸している戒厳令の発動については、「亡国的国政麻痺状況を社会かく乱による国家機能崩壊状態と判断した上での措置」と説明。その目的は、国民に野党の「反国家的な凶悪ぶり」を伝え、阻止するための警告だったと主張しました。戒厳令発動の真の意図をめぐり、様々な憶測が飛び交う中、大統領府の説明責任が問われています。

戒厳令は「司法審査の対象外」と強調

さらに、大統領の戒厳令発動は、赦免権や外交権の行使と同様に、司法審査の対象外である「統治行為」だと強調しました。 憲法学者の中には、大統領の主張に異論を唱える専門家もおり、今後の法廷闘争に発展する可能性も示唆されています。韓国政治の混乱は、長期化する様相を見せています。

憲政秩序守護のための措置と主張

尹大統領は、今回の非常措置は「大韓民国の憲政秩序と国憲を壊すためではなく、国民に亡国の危機を知らせ、憲政秩序と国憲を守り回復するためだ」と訴えました。国民の安全と国の安定を最優先に考えた苦渋の決断であることを強調し、理解を求めました。

戒厳令イメージ戒厳令イメージ

国民の反応は二分

大統領の談話を受け、国民の反応は賛否両論に分かれています。支持派は、国政の停滞を打破するための大統領の強いリーダーシップを評価する一方、反対派は、民主主義の根幹を揺るがす危険な行為だと批判を強めています。今後の政局の行方が注目されます。