日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』は、1955年以降の軍艦島と2018年の東京を舞台に、神木隆之介さん一人二役で描く壮大な物語。しかし、豪華キャストと重厚なストーリーにも関わらず、視聴率は伸び悩んでいます。初回11.0%から徐々に下降し、第6話では6.7%まで落ち込み、「日曜劇場」枠で歴代ワースト更新の危機に瀕しています。
視聴率低迷の理由とは?
ネット上では「面白いのに、なぜ?」という声が多く、物語の深みや豪華キャストを評価する意見が目立ちます。では、なぜ視聴率が振るわないのでしょうか?テレビ番組評で人気のコラムニスト吉田潮さん(仮名)は、独自の視点でこの謎に迫ります。吉田さん自身、このドラマの熱烈なファンの一人です。
「視聴率はもはや人気の指標とは言えないかもしれません。中年以降・シニア層が離れている可能性もありますが、スポンサーやテレビ局は再生回数も重視しているのではないでしょうか。」と吉田さんは指摘します。確かに、TVerのお気に入り登録数は95.4万と、100万には届いていません。
神木隆之介さん一人二役の演技が光る「海に眠るダイヤモンド」
物語の複雑さが視聴者を遠ざけている?
吉田さんは、物語の構成にも理由があると分析します。「単純明快な勧善懲悪ものが好まれるのかもしれません。このドラマは、炭鉱の労組問題、殺人事件、炭鉱火災など、様々な要素が盛り込まれています。少し複雑すぎるのかもしれません。」
確かに、現代社会の複雑さを反映した重厚なストーリーは、必ずしも万人受けするとは限りません。視聴者の中には、よりシンプルで分かりやすい展開を求める人もいるでしょう。
考察要素の減少も一因か?
一方で、ドラマには謎解き要素も含まれており、特に宮本信子さん演じる女性社長の正体は、視聴者の間で大きな話題となりました。しかし、第5話で正体が明かされたことで、考察の楽しみが減ってしまった可能性も指摘されています。
軍艦島を舞台にした過去編と現代の東京を行き来するストーリー展開
吉田さんは、「謎解き要素は視聴者を引きつける重要な要素です。正体が明かされたことで、一部の視聴者が離れてしまったのかもしれません。しかし、まだ解明されていない謎も多いので、今後の展開に期待したいです。」と語ります。
現代のドラマ評価基準
吉田さんは、視聴率だけでドラマの価値を判断することに疑問を呈します。「令和の時代に、テレビの視聴率だけで一喜一憂するのは時代遅れかもしれません。再生回数やSNSでの反響など、様々な指標で評価されるべきです。」
視聴率は一つの指標ではありますが、ドラマの質を完全に反映しているとは限りません。制作側は、視聴率にとらわれず、質の高い作品を制作することに注力する必要があります。
「記憶に残る作品」こそが真の成功と言えるのではないでしょうか。