アシアナ航空といえば、機体に描かれた優美な翼のロゴが印象的でした。しかし、大韓航空の子会社化に伴い、この象徴的なロゴが18年の歴史に幕を閉じようとしています。長年親しまれてきたあの翼は、もう見られなくなるのでしょうか?
大韓航空傘下へ、アシアナ航空の変革
大韓航空はアシアナ航空の株式の63.9%を取得し、統合手続きを完了。アシアナ航空は今後2年間、大韓航空の子会社として運営された後、合併される予定です。この統合プロセスの一環として、大韓航空は機体の塗装、乗務員の制服、そして企業イメージ(CI)を一新し、新たなブランドを構築する計画を進めています。
アシアナ航空とユニセフの社会貢献協約30周年記念イベントの様子
翼のロゴ、消滅の危機
2006年、アシアナ航空の創立60周年を記念して採用された「ウイングロゴ」。親会社であるKUMHO ASIANA GROUPの象徴でもあったこのロゴは、アシアナ航空のブランドイメージを確立する上で大きな役割を果たしてきました。しかし、大韓航空を擁する韓進グループの一員となった今、この象徴的な翼が消える可能性が高まっています。航空業界専門家の山田一郎氏(仮名)は、「ブランド統合は必然的な流れではあるものの、長年愛されてきたロゴの消滅は寂しい限りです」と語っています。
新たなブランドへ、大韓航空の戦略
大韓航空は2022年に既存の太極ロゴを刷新し、新たな青色のロゴを特許庁に商標出願しました。また、最新型機ではビジネスクラスの座席の色を青から茶色に変更するなど、合併後のブランド統一に向けた準備を着々と進めています。これらの変化は、新生航空会社としてのイメージを確立するための布石と言えるでしょう。
統合後の未来、期待と不安
アシアナ航空の翼のロゴは、多くの旅行者にとって親しみ深いものでした。その消滅は寂しい反面、大韓航空との統合によって生まれる新たなブランドへの期待も高まっています。航空業界アナリストの佐藤花子氏(仮名)は、「統合によってサービス向上や路線拡大など、利用者にとってメリットが生まれる可能性もある」と指摘しています。
統合後の新生航空会社がどのようなブランドイメージを築き、どのようなサービスを提供していくのか、今後の動向に注目が集まります。