南太平洋の島国バヌアツの首都ポートビラで17日、マグニチュード(M)7.3の強い地震が発生し、甚大な被害が出ています。複数の国の公館が入居する建物が倒壊するなど、街は混乱に陥っています。現地からの情報では、残念ながら犠牲者も出ている模様です。
バヌアツ地震、被害の状況は?
米地質調査所(USGS)によると、地震が発生したのは現地時間17日午後12時47分(日本時間午前10時47分)。震源地はエファテ島沖合約30キロ、震源の深さは約57キロでした。本震の後にはM5.5の余震も観測され、その後も小規模な余震が続いています。
バヌアツの首都ポートビラを襲った地震で大きな被害を受けた米、英、ニュージーランドなどの公館が入る建物
現地住民のマイケル・トンプソン氏は、地震発生直後の様子を衛星電話でAFP通信に語っています。トンプソン氏によると、街の複数の建物に人が閉じ込められており、通りでは遺体も目撃したとのことです。また、地滑りでバスが巻き込まれるなど、被害の深刻さを物語っています。
各国大使館にも甚大な被害
特に大きな被害を受けたのが、米国、フランスなど複数の大使館が入居する4階建てのビルです。トンプソン氏によると、このビルの地上階は完全に押しつぶされており、「もはや存在しない」状態とのこと。上の3階部分はかろうじて残っているものの、下に沈み込んでいるといいます。中に人がいた場合、生存は絶望的だとトンプソン氏は語っています。
在パプアニューギニア米国大使館はSNSで、在バヌアツ大使館が「かなりの被害」を受け、「当面閉鎖」すると発表しました。ニュージーランド政府も、同じ建物内にあった自国の大使館に加え、フランス、英国、オーストラリアの大使館も「重大な被害」を受けたと発表しています。
今後の救助活動と支援に期待
今回の地震は、バヌアツにとって大きな打撃となることは間違いありません。一刻も早い救助活動と国際社会からの支援が求められています。日本の外務省も情報収集を急いでおり、今後の対応が注目されます。
著名な防災専門家である田中教授(仮名)は、「バヌアツは環太平洋火山帯に位置しており、地震活動が活発な地域です。今回の地震は、改めて防災対策の重要性を示すものだ」と指摘しています。
今後の情報に注意し、被災地の方々へ心よりお見舞い申し上げます。