北朝鮮の自走砲、ロシアの戦場に新たな影を落とす?供給増加の背景と今後の影響

ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、北朝鮮製の兵器がロシア軍の戦力に increasingly 影響を与えている可能性が指摘されています。特に、北朝鮮製の自走砲の供給増加が注目を集めており、その背景や今後の影響について探っていきます。

ロシア軍、自走砲不足に直面

ロシア軍は開戦当初、約2000両の自走砲を保有していましたが、ウクライナ軍の抵抗により、その多くが破壊されたり、損傷したりしています。フォーブス誌によると、現在では戦闘に投入可能な自走砲の数が大幅に減少しており、ロシア軍は深刻な自走砲不足に陥っているとのことです。

北朝鮮の閲兵式に登場したM1989自走砲北朝鮮の閲兵式に登場したM1989自走砲

北朝鮮製自走砲M1989、ロシアへの供給増加

こうした状況の中、ロシアは北朝鮮製の兵器、特に自走砲の供給に increasingly 依存するようになっています。ウクライナの軍事専門ブロガーが撮影した映像には、ロシアの貨物列車で運搬される北朝鮮製自走砲の姿が捉えられており、フォーブス誌はこれがロシアの自走砲不足を裏付ける証拠だと報じています。

170mm砲弾の供給源は北朝鮮のみ?

特に注目すべきは、北朝鮮製自走砲M1989と関連モデルが使用する170mm砲弾です。フォーブス誌によると、この口径の砲弾を生産している工場は世界でも北朝鮮にしかない可能性があり、ロシアはこの砲弾の供給を北朝鮮に頼らざるを得ない状況にあるとみられています。これまで北朝鮮はロシアに主に自国で生産可能な口径の砲弾を供給していましたが、M1989の供給増加により、状況が変化しているようです。

ロシアに運送される北朝鮮自走砲ロシアに運送される北朝鮮自走砲

北朝鮮の思惑:兵器供給の代償は?

北朝鮮がロシアに兵器を供給する背景には、経済的な利益だけでなく、軍事技術の獲得という目的もあるとみられています。フォーブス誌は、北朝鮮が兵器供給の代償として、ロシアから海底核兵器技術の移転を受ける可能性があると指摘しています。米インド太平洋軍司令官のサミュエル・パパロ海軍大将も、北朝鮮がロシアに武器や兵力を提供する代わりに、ミサイルや潜水艦技術の提供を受ける可能性が高いと述べています。

今後の影響:ウクライナ情勢と国際社会への波及

北朝鮮によるロシアへの兵器供給は、ウクライナ情勢のさらなる悪化につながる可能性があります。また、北朝鮮の軍事技術の向上は、東アジア地域の安全保障にも大きな影響を与える可能性があり、国際社会の懸念が高まっています。今後の動向に注視していく必要があります。