--技術革新を生み出す上で必要なことは
「冒険心が若い科学者にあれば新しい発見につながるのではないか。問題は冒険させる環境がないことだ。限られた期間で成果を出さないと雇用が打ち切られる。ゆったりと研究できる雇用環境が必要だ」
--政府は野心的な研究テーマに5年で計約1千億円を投資する
「巨額投資がないと、驚くような発明・発見は出てこない。成果が出なければ無駄になるとの批判はあるかもしれないが、民間企業だけでは無理だ。科学技術予算の確保にも知恵を絞る」
--GAFAと呼ばれる米巨大IT企業に日本が競争力を発揮するには
「日本の特性を生かした対応をしていく。金型製作など日本人にしかできないような技術があり、そういう日本の特徴を伸ばしていけば、存在感が大きくなっていく。GAFAがあらゆるデータを集めていることへの対応は必要だ」
--宇宙産業の発展をどう進めていくか
「日米協力を基本として宇宙開発でプレゼンスを確保していく。先日、米航空宇宙局(NASA)のブライデンスタイン長官から2024年までに宇宙飛行士を再び月に送り込む米国の『アルテミス計画』への参加を呼びかけられた。それも一つの手段として、中国という強力な競争相手を念頭に計画を立てる」
--78歳の年齢を理由に科技担当相としての資質を疑問視する声もある
「年齢で判断されるのはどうか。私は米国の大学院を修了しており、ある程度の理解はある。若い人についていけるように努力もしている」