大晦日の風物詩、NHK紅白歌合戦。第75回となる今年は、坂本冬美さんが石川県輪島市からの中継で「能登はいらんかいね」を歌い上げることが決定しました。1月の能登半島地震、そして9月の豪雨と、大きな被害を受けた能登半島。坂本さんの歌声は、復興への祈りとともに、被災地へ温かいエールを送ります。
困難を乗り越えて、故郷への愛を込めて
36回目の紅白出場となる坂本さん。今回歌う「能登はいらんかいね」は、彼女にとって特別な意味を持つ一曲です。しかし、実はこの曲は、音程のアップダウンが激しく、歌手泣かせの難曲として知られています。坂本さん自身も過去に「断トツの苦手曲」と語っていたほど。
過去の苦い経験、そして34年ぶりの挑戦
1990年の紅白歌合戦でこの曲を歌った際には、一部の音程がうまく取れず、本人にとって苦い思い出となったそう。それ以来、紅白でこの曲を歌うことはありませんでした。 しかし、故郷である能登への深い愛と、被災地への思いが、坂本さんを再びこの曲へと導きました。34年の時を経て、どのように歌い上げるのか、注目が集まります。
坂本冬美
輪島市からの中継、様々な想いが交錯
輪島市からの生中継は、坂本さんの歌声とともに、御陣乗太鼓の力強いリズムが響き渡る予定です。御陣乗太鼓は輪島市の指定無形文化財であり、その勇壮な音色は、復興への力強いメッセージとなるでしょう。
石川さゆりの名前も…紅白中継の裏側
実は当初、能登からの生中継には、石川さゆりさんの名前も挙がっていたそうです。石川さんは1977年に「能登半島」という曲をリリースしており、被災地への思いを込めて歌うことが期待されていました。しかし、様々な調整の結果、今回は坂本さんがバトンを受け取ることとなりました。
坂本冬美の歌声が届ける、希望のメッセージ
坂本さんは、《私の歌が、どこまで皆様のお力になれるかはわかりませんが、心を込めて歌わせていただきます》とコメントを発表。その歌声は、被災地の方々にとって、大きな勇気と希望となることでしょう。大晦日の夜、坂本冬美さんの熱唱に、ぜひ耳を傾けてみてください。