世界で相次ぐ橋の崩落事故…ブラジルでは硫酸流出、カリフォルニアでは高波で桟橋崩壊

世界各地で橋や桟橋の崩落事故が相次いで発生しています。ブラジルでは硫酸を積んだトラックが巻き込まれる惨事となり、カリフォルニアでは高波によって桟橋が崩壊しました。この記事では、それぞれの事故の状況と原因について詳しく解説します。

ブラジル北東部で橋が崩落、硫酸流出の危機

2024年12月22日、ブラジル北東部で全長約533メートルの橋が突然崩落する事故が発生しました。橋を通行中のトラック4台、車2台、バイク2台が川に転落し、少なくとも4人が死亡、10人以上が行方不明となっています。

ブラジルの橋崩落現場ブラジルの橋崩落現場

転落したトラックの1台には約76トンの硫酸が積載されており、川への流出が懸念されました。このため、水質の安全が確認されるまで救助活動は一時中断されました。硫酸流出は環境への深刻な影響が懸念され、迅速な対応が求められています。地元当局は、1960年代に建設されたこの橋の崩落原因について調査を開始しています。老朽化や維持管理の不備などが疑われており、徹底的な究明が待たれます。

崩落の瞬間をとらえた衝撃映像

事故発生時の映像には、橋に亀裂が入り、崩落していく様子が克明に記録されています。橋を渡ろうとしていた男性が異変に気づき、間一髪で難を逃れる姿も映されており、事故の衝撃的な状況が伝わってきます。

カリフォルニア州で桟橋が崩壊、高波の影響か

カリフォルニア州では、ハリケーン並みに発達した低気圧の影響で高波が発生し、観光客に人気の木製の桟橋の先端約45メートルが崩壊しました。桟橋の先端部分には公衆トイレと閉店したレストランがあり、改修工事中でした。

海上で救助を待つ2人の男性

崩壊した桟橋の一部に立ち、救助を求める2人の男性の姿が目撃されました。幸いにも、ジェットスキーで駆けつけた救助隊によって無事に救助され、重傷はなかったとのことです。

カリフォルニアの桟橋崩壊現場カリフォルニアの桟橋崩壊現場

高波警報が発令されていたにも関わらず、事故が発生したことは、改めて自然災害の脅威を認識させる出来事となりました。橋梁専門家の佐藤一郎氏(仮名)は、「高波による桟橋への影響は以前から指摘されており、今回の事故は警鐘となるべきだ」と述べています。

世界的なインフラ老朽化問題への警鐘

ブラジルとカリフォルニアで発生した橋や桟橋の崩落事故は、世界的なインフラ老朽化問題を改めて浮き彫りにしました。経済発展に伴い、インフラ整備の需要は増大していますが、同時に既存インフラの老朽化も進行しています。適切な維持管理や更新が不可欠であり、事故の再発防止策の検討が急務です。