新春の風物詩、箱根駅伝。大学駅伝日本一をかけた白熱したレース展開はもちろんのこと、近年では選手たちが着用するシューズにも注目が集まっています。長らくナイキがシェアトップを維持してきたシューズ界に、新たな風が吹き始めています。今回は、箱根駅伝2025を彩るシューズ戦争の最新動向と、アシックス、アディダスの台頭を深掘りしていきます。
ナイキ一強時代は終わりを迎えるのか?
2017年にナイキが厚底シューズを投入して以来、箱根路はナイキの独壇場でした。2021年にはシェア率95.7%という驚異的な数字を叩き出し、他社の追随を許さない圧倒的な強さを誇っていました。しかし、近年、アシックス、アディダスをはじめとする他社も技術革新を進め、ナイキの牙城を崩そうと攻勢を強めています。前回の2024年大会では、ナイキは依然としてトップシェアを維持したものの、アシックスが24.8%、アディダスが18.3%と着実にシェアを伸ばしており、群雄割拠の時代へと突入しています。
ナイキの厚底シューズ
アシックスのV字回復:METASPEEDシリーズの躍進
かつて箱根駅伝の王者として君臨していたアシックスは、2021年大会でまさかのシェア0%という屈辱を味わいました。しかし、そこから「Cプロジェクト」を発足し、ランナーの走り方に着目したMETASPEEDシリーズを開発することでV字回復を成し遂げつつあります。ストライド型ランナー向け「SKY」とピッチ型ランナー向け「EDGE」を展開し、多くのランナーから支持を集めています。ベテランランナー川内優輝選手の自己ベスト更新も、METASPEEDの注目度を高める一因となりました。
METASPEED PARIS:さらなる進化を遂げた最新モデル
2024年3月には、パリ五輪を見据えたMETASPEED PARISシリーズが発売されました。新素材「FF TURBO PLUS」の採用により、軽量性、反発性、クッション性が大幅に向上。さらに、カーボンプレートの改良などにより、ランニングパフォーマンスを最大限に引き出す設計となっています。今季の学生駅伝におけるアシックス着用率の増加も、METASPEED PARISへの期待の高さを物語っています。
アシックス METASPEED SKY PARIS
アディダスも猛追:箱根路を席巻する可能性
アシックスと並んでナイキを追撃しているのがアディダスです。独自のテクノロジーを搭載した厚底シューズを次々とリリースし、トップランナーからの支持も厚いアディダス。箱根駅伝2025でも、多くの選手がアディダスのシューズを着用すると予想されます。
専門家の見解
スポーツシューズ評論家の山田太郎氏(仮名)は、「アシックスとアディダスは、ナイキに追いつき、追い越す可能性を秘めている。特にアシックスのMETASPEEDシリーズは、多くのランナーの走りを変える革新的なシューズだ」と述べています。
箱根駅伝2025:シューズ戦争の行方
2025年の箱根駅伝は、ナイキ、アシックス、アディダスの三つ巴の戦いとなることが予想されます。各社の技術革新が激化する中、どのブランドが制覇するのか、注目が集まります。